船 旅 | |
おがさわら丸 | |
おがさわら丸は基本的に週一便。小笠原に飛行機は就航していないので、新聞も郵便も週一ということになる。このへん、航路と平行して空路もある八丈や奄美諸島、沖縄と異なり、かなり僻地度が高い。 今のおがさわら丸の船長はうまい、多少海が荒れているときでもゆらさずに船を進める、と何度も往復している島民が言っていた。また、現在のおがさわら丸には、海が荒れると横に腕を出して揺れを抑える仕組みがある。 船には島出身者や関係者もけっこう乗っていた。見るからに欧米系の血を引いている人もいる。「今日は島の人はあまり乗っとらんね」と言っていたが、ちょうど連休前のため、一足先に島に入り民宿を営む実家や親戚を手伝ったり、人に会う目的の人も多い(連休中の船は往復共満席だった)。 | |
鳥島と父島の間にある聟島列島 |
父島遠景 |
おがさわら丸は朝10時竹芝桟橋を出航、真夜中に鳥島沖を通過、朝7時頃聟島列島脇を通過し、11時半、父島に到着。このときはべた凪で順調、速く進みすぎたため、定刻どおり到着させるため時間調整したという(早くついても港の準備ができていないのでは、と聞いた)。宿で一緒だった人は、海が荒れたときは35時間かかって着いたこともあったと言っていた。 | |
ははじま丸 |
母島遠景 |
父島を出て二時間ほどすると、母島が見えてくる。おがさわら丸とははじま丸は連携しているため、当日乗り換えが可能。 ところで、小笠原にくる人はリピーターが多い。船や宿で話していると、大抵の人がもう何回目だ、とかなりの回数を言う(そういう人はダイビング愛好家が多い)。あるいは、初めての人でも数週間の予定の若者がけっこういる。彼らは素泊まり3000円台の安宿に滞在している。 また、小笠原では、よく「何航海ですか」と聞かれる。おがさわら丸が週一回のペースで東京と往復することからきた言い方のようで、来た船で帰ると答えると「1航海ですか」という。古くからの島民は、1航海は単なる観光客、2航海以上は仕事辞めて来ちゃった人、という見方をする、と言っていた。確かに宿でも、仕事は辞めてきた、既に2航海ほど滞在しており、さらにこのあと2航海ほどのんびりするつもり、というような若者をよくみかけた。さらにそのあとワーホリ(ワーキングホリデー)に出かける、という話も何人かから聞いた。 TSL 父島では、TSLがだめになって、山羊山(やぎゅうやま)との間にある旧日本軍が埋め立てた土地に飛行場を作ろうという話が持ち上がっている、それにかけている島民も多い、と聞いた。 |