北京放送     (1972 − 1977)
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 1970年代は中学高校生の間でBCLがさかんに行われていました。短波ラジオを使用して遠くは「アンデスの声」やヨーロッパからの放送をキャッチしたりすることもさかんに行われていましたが、それほど凝らなくても、近隣諸国なら中波ラジオで十分受信することが可能でした。冬季など電波の届きやすい季節には、国内や(出力の強い)韓国の放送局が終了したあと、夜中の12時以降になると、インドや東南アジアの放送局を中波ラジオで受信できる場合もありました(東南アジア以西はまだ8〜10時台のため)。

 当時、中波で良好に受信可能な北京放送、ラジオ韓国KBSの国際放送、平壌放送、モスクワ放送などを聞いており、特に北京放送とラジオ韓国KBSは愛聴していました。ラジオ韓国KBSについては韓国部屋で紹介するとして、ここでは1970年代当時の北京放送と当時の音楽について、簡単に紹介します。(内容は、当時とりためた30本前後のテープをもとにしました。)


 1970年代当時の各局のプログラムは、ラジオという媒体が元気だったこともあってなかなか充実していました。
 まだそうした国々の情報量が(特に中国や北朝鮮などは)圧倒的に少ない時代だったので、国際放送からラジオ経由で入る情報は、宣伝とはいえ生情報であり、貴重でした。
 特によく聞いていたのが音楽番組で、韓国の最新の歌謡ヒット曲などはラジオの国際放送がもっとも速く安価に知ることのできる手段でした。
 中国や北朝鮮にはいわゆるヒットチャートはありませんでしたが、当時よく流れていた曲が国際放送の電波に乗っていました。

 1970年代の中国は文化大革命の最中だったため、放送内容も音楽も文革をたたえる内容のものでした。現在文化大革命は否定される方向にあり、状況と結果からみて当然でしょうが、当時ラジオを聞いていて不思議な明るさや元気さ、昂揚感あったもの事実です。


写真は1970年代の北京放送の
Verification Card

 文革時代の曲は、当時作曲されたいかにも革命歌曲風のものと、メロディーは各省の民謡や少数民族の歌謡を借用して、歌詞だけ当時風に変えたものとに大きく二分されると思います。
 後者は、もともと歌い継がれてきたメロディーだけあって、音楽的にも結構良い曲が多かったでした。
 当時作曲されたと思われる革命歌曲や下放青年の歌、子供の歌などは似たり寄ったりでつまらないものも多かったですが、なかにはなかなか良い曲もありました。「祖国を称える」や、白毛女の第五場など八路軍が登場する場面でも必ず使用された八路軍のテーマソング的な曲、「革命的人各々要牢記」などは名曲と思います。
 目的はともかく、文革のイメージで忘れられるのは勿体ない曲も結構あります。当時の政治ポスターなどとともに、あれはあれで一つの文化だったのではないでしょうか。






・1970年代の中国の革命歌曲と少数民族の音楽: こちらで紹介しています

  • 音源は中波の北京放送です。


  • 革命歌曲全10曲、少数民族の当時の歌曲18曲、カンボジア解放記念番組からカンボジアの遊撃隊の歌1曲、ベトナム解放記念番組からベトナム解放軍の歌2曲を紹介しています。


  • 高速のADSL等では問題ありませんが、通信環境によっては、5秒後にもう一度ダウンロードするケースがあります。


  • 東方紅や「大海を行くには舵手が必要」などの、当時の有名な曲は現在でもCDで購入可能なため、UPしていません。革命歌曲は同じような曲が多いので、基本的に当時らしいかどうかで厳選しました。少数民族曲についてはできるだけ載せるようにしています。


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北京放送局の日本語サイト 現在の北京放送のようすがわかります。
1970年代当時とは大きく変わりました。





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