台北あちこち1
天母、紅毛城


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 台北はほとんど東京と変わらなくなり、歩いていてもあまり海外を旅行している感じがしない。大阪か福岡あたりのようで、ほぼ見慣れた風景だがどこか微妙に違う、といった感じがする町だ。80年代によく通った頃に比べ、無色無臭できれいな、無国籍の都会になりつつあるようで、台湾らしさが薄れてきているように感じた。

 セブンイレブンも多く、話では最初の十年は赤字だったが、今ではとても儲かっているとのこと。レイアウトは弁当その他まったく日本と同じ。
 街の店名も「XXの店」というように平仮名の”の”を入れる店名が流行っていた。日式XXも多く、寿司、おでん、しゃぶしゃぶの店などだったりする。
 このしゃぶしゃぶは、友人によれば「日本のものだけど、台湾のしゃぶしゃぶは全然違う」のだそうで、肉、海鮮を小鍋に入れてゆがき、辛いたれにつけて食べる。300元くらいだったと思うが、流行っていた。一人で来ている人もいた。

天母 芦屋のような高級住宅街。丘陵のすそから中腹にかけて街が広がり、見晴らしがよい。町並みもきれいで、散歩していても気分が良かった。外人の多い住宅街の中にはところどころにしゃれた店がある。

天母 天母公園
見晴らしの良い天母



天母公園





竹虫料理

 天母の繁華街には、原住民の料理が食べられる店、埔里小吃がある。店のおばさんに聞くと、彼女は平埔族で、平埔族の料理を出すという。メニューにはビーフンなど普通の料理もあるが、コオロギ、竹につく芋虫、その他の虫料理のメニューがある。コオロギは今はないというので、竹につく虫の炒め物とビーフンを頼む。虫は油でカリカリに揚がっており、食べやすいが油っこい。味はとくになく、塩と山椒の葉をつけて食べる。一盛り500元だが、多いので半分にしてもらった(それでもかなりあり、単調な味であきてしまう。酒のつまみにいいかも)。ビーフンはおいしい。料理は味がよいようで、地元の中国人も大勢来ており、隣の円卓では一族が会食中だった。ただし”ゲテモノ”料理は地元の人はあまり食べないらしく、なんでそんなもの食べているんだ、というので「インドでも虫料理を食べた」等話すと、「日本人か、そういうものが好きなんだ、それでわざわざ来ているんだね」と皆で頷いていた。

写真:埔里小吃の竹虫料理(箸の載っているお皿)



紅毛城 台北郊外の横浜のような感じのところ。紅毛城方向へのメインストリームには若者向けの飲食店やグッズ売場がずらりと並び、日曜というのもあって大混雑。廟もあるが、街の喧噪に埋没していた。
 布袋戯の人形がそうしたグッズ売場で売られているのを見たとき、伝統の扱いが日本と同じレベルになったな、と感じた。かつて村や町の廟のお祭りで売られているのを見たときは生活の一部に感じられたが、都市のグッズ店で見ると、もはや懐古であり、飾りであり、知識だった。酸梅湯などもおばさんの屋台ではなく、ポップコーンなどと同じ出店で若い子が売っていた。
紅毛城は、異人館のようにこじんまりしたところ。家族連れ、友だちどうしの若者が大勢集っている。日本人も多かった。海岸沿いも人が多く、屋台や海沿いの料理屋で海鮮料理を食べられる。このあたりは江ノ島のよう。

淡水駅から紅毛城への道 紅毛城
淡水駅から紅毛城への道



紅毛城






このページは2000年秋の台湾旅行に関するページです

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