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グ ラ ン ド  ティ ー ト ン

 2015年秋、イエローストーンとグランドティートン国立公園を廻るツアーの記録 旅行4,5日目(3/5)
 旅行4,5日目はグランドティートン国立公園を観光

 グランドティートンは非常に景色の美しい国立公園。
 長大な峡谷や1000mの一枚岩など、規模で圧倒するタイプのグランドキャニオンやヨセミテ、ザイオン国立公園よりも、独特の景観が印象的な公園だ。
 なお、来年(2016)からグランドティートンとイエローストーンは同じチケットで回れなくなる。グランドティートンは設備がないので、渋滞が心配だと聞いた。


グランドティートン目次:  コルターベイ | ジャクソン・レイク・ロッジ | Mountain viewポイント
     ジェニー・レイク | Teton Glacierポイント | トランスフィギュレーション教会
     ジャクソン・ホール | シェーンロケ地 | スネークリバー・オーバールック
     オックスボウベンド | 農業ダム | ラフティング

イエローストーン: ルーズベルトカントリー | マンモスカントリー | キャニオンカントリー
           レイクカントリー | ガイザーカントリー | トレイル
グランドティートン: グランドティートン | ラフティング        ボーズマン

  大西部国立公園:ヨセミテ | グランドキャニオン | モニュメトバレー | アンテロープ/ザイオン
           (サンフランシスコ | ラスベガス/キャリコ

  アメリカ東部: ハイアニス | ボストン




レイクビレッジからジャクソン・レイク・ロッジ
コース記録(バス移動):  レイクビレッジ14:00−15:35コルターベイ15:50−16:10ジャクソン・レイク・ロッジ

コルターベイ



 上、下:グランドティートンに入り、ジャクソン湖畔のコルターベイにて 湖対岸に連なる岩山の景色が非常に美しい





 上:ジャクソン・レイク・ロッジとそのコテージ
 ジャクソン・レイク・ロッジには日本人はあまりいない、制約が多いためと聞いた。中国人韓国人も見かけず、このホテルでは白人しか見なかった(個人旅行の東洋系はいると思うが、このときは見ていない)。黒人ヒスパニック中東系もいない。グランド・ティートン全体で白人以外の人々をあまり見かけず、道路脇に車を止め双眼鏡片手に動物ウォッチしたり景色を眺めているのは皆白人だった。ただ、ジャクソン近くムースの土産物店には中国人韓国人団体観光客が大勢来ていた。イエローストーンほどの目玉(マンモステラスや間欠泉)がないため、まだ来ていないのかもしれない。とりあえず最初のアメリカ旅行で行くならグランドキャニオンイエローストーンみたいな感覚はあると思うので、リピーターや個人的好みで行く国立公園という気がした。

 下:ホテルの前に平原が広がり、その奥にジャクソン湖。この草原にもエルク、ムースなど多くの動物が生息している。平原に生えているのは在来の背丈の低い柳で(イエローストーンでもよく見かけた。ホテルや人家には中国産の背の高い柳が植えられていたりする)、柳の下に熊や狼が隠れ、エルクは安全のため広いところにいる。
 剣岳でも感じたが、逆光で見る岩山には神々しさを覚える



 以下、ホテルの前より:ジャクソン・レイクの夜明け









上:ホテル真正面、西から南にかけて。一番高く見えるのがモラン山3842m(左も)。最高峰はグランドティートン山で、左手奥の特徴的な岩山連峰にある。
下:上の続きで西から北方向


 この日の朝、コヨーテがさかんに遠吠えしていた。早朝ムース(ヘラジカ)を見た人たちもいる。
 ホテル周辺は散策できるようになっている。左下写真の高台に登ると、湖の中に島があるのが見えてくる(右下)。





 左上:丘の上にあるロックフェラーを顕彰する碑。公園の元を築いたジョン・D・ロックフェラー氏の功績を称えたもの。ここには書かれていないが、あとでガイドから、この景観を愛したロックフェラー氏がこの広大な土地を買い取り、政府に寄付しようとした。しかし悪い政治家がおり、その寄付を受けなかった。1949年その政治家がいなくなり、国立公園として整備されることに決まった。遅かったのでダムなどができてしまった、と聞いた。
 いずれにせよ、もともと既に開発が始まっていた土地で、所有もさまざま分かれていたところを買い取っていったので、今でも公園内に私有地があったりする。
 右上右下:丘から湖と逆の東側を望む




  ジャクソン・レイク・ロッジでは、野生生物に関する講義やウォッチングツアーなどさまざまな活動を行っている
 左はふくろうの生態に関する解説をするレンジャーの女性

 なお、グランドティートンではエルクやバッファロー(アメリカバイソン)を狩猟してもよい。イエローストーンでは禁止されている。交通事故にあった動物は、昔は持ち帰ってよかったが、1990年頃にだめになった。今は携帯で即狩猟免許を取ると持ち帰ることができる。大型動物との交通事故に遭うと車の修理代がかかる(エルクで70万など)。野生動物の肉は1900年頃から販売が禁止されている。



グランドティートン国立公園南部めぐり
コース記録(バス移動):  ジャクソン・レイク・ロッジ9:00−9:15Mountain viewポイント9:30−9:50ジェニー・レイク10:05−10:15Teton Glacierポイント10:25−10:40トランスフィギュレーション教会11:30−11:50ジャクソン・ホール14:00−14:05ムース・ビジターセンター14:25−14:50アンテロープフラットロード(シェーンのロケ地)15:05−15:20スネークリバー・オーバールック15:30−16:30ジャクソン・レイク・ロッジ

 湖沿いのティートンパークロードを通って南へ向かう。ティートン山脈はロッキー山脈の一角、イエローストーン火山の下にある。90Kmの活断層があるため地震もある。



Mountain view ポイント



 Mountain view turnout付近にて最初の写真タイム。上の右端と、右下写真がモラン山。グランドティートン山は上の左端岩峰群の最高峰。



左のブッシュがセイジ(非食用)


ジェニーレイク
 右と下:ジェニーレイク
 カヤックで遊ぶ人がおり、観光客が手を振ると、振り返していた。



 ここで久し振りに日本人団体客に会った。ソルトレークから来たという。ジェニーレイクホテルは1泊6万円、一番高いホテルと聞いた。

Teton Glacier ポイント

 Teton Glacier turnout付近で2回目の写真タイム。グランドティートンの最高峰はグランドティートン山4197m、グランドティートンはフランス語で大きいおっぱいという意味。かつて厚さ2000mの氷河があり山ひだを削り、氷河の跡が山肌に残る。このあたりの標高は2000m、地上から2000m上に出ており、地下にもまだ7000m岩がある。岩山は今でも上に成長している。





 左上:北の今来た方向を振り返る
 右上はこの少し先、バスの中から見た大キレット状の箇所。グランドティートンは登れる、ロープやハーネスはいるが安全のためで実際には不要、ガイド氏も小学生の息子を連れて登ったことがあると言っていた。5月から7月にかけて、高山植物がきれいだという。

トランスフィギュレーション教会



 日曜なので礼拝中だった。礼拝が終わるのを待って、中に入れてもらう。みなおしゃれ(正装)して来ており、挨拶している。牧師さんと長々話すお婆さんもいる。現役の信仰の場なのでその配慮は必要と思うが、ある日本人が勝手に鐘を鳴らしたのでよくない、と注意したら、その後やってきたアメリカ人観光客おやじも遊びで鳴らしていたのでびっくり。地元民でもそういうことやるのか、カトリックか仏教はまり系か宗教どうでもいい派か。
 教会は西向きに建てられ、祭壇十字架の後ろに東向き窓があり、グランドティートン山が借景になっている。このため、山がご神体に見える。意図的にそう建てたと言っていた。(信仰の場なので内部は撮っていない)
 下:トランスフィギュレーション教会とアスペンの黄葉 絵葉書のような景色
 右下:この角度だとグランドティートンの名の由来がわかりやすい



ジャクソン・ホール



 中心にある公園の四方に、エルクの角を集めた門が建っていた(左上)。左:商店街は雁木(アーケード)になっているところも多く、雪がそこそこ積もるのだろう。下は木製の歩道。下:教会





 ジャクソン(旧名ジャクソン・ホール)は人口1万、お金持ちが多い町だという。全米でどの郡に金持ちが多いか調べたところ、NYマンハッタンLAビバリーヒルズではなく、ここだった。空港があるが山が近いのですぐ閉鎖になり、使い勝手が悪い。また、7月はライチョウの一種(七面鳥ほどの大きさがある)が求愛ダンスをするので朝一の便は飛んではいけない、などある。近くにスキー場があり、北米2番目に急坂のスキー場(1番はボーズマンそば)。
 ジャクソンの東にはエルクの冬季越冬地があり、冬になると8000頭くらい来る。馬車で見に行くツアーがある。

ムース ビジターセンター

 ジャクソンの少し北にムース・ビジターセンターがあり、その脇の池にはカナダガンが飛来する。このときいたのはマガモ(右下)



 このビジターセンターで、久々に中国人団体客に会った。若者1/3元気な中年2/3ぐらいの近ツリトラピックス系の客層で、土産物売り場をうろつきながら声高に「没有我メン要買的、没有我メン要買的!(買いたい物何もないわ)」と言うおばさんがいたりする。思わず苦笑すると「真的?(でしょ?)」と同意を求めてきた。日本人全体がまだ若く海外旅行にさかんに行き始めた頃も、こんな感じだったんだろう。
 帰りは、パークロードの西スネークリバー沿いを並行して南北に走るジャクソンホール高速道路を通って戻る。

 上:途中見かけたコヨーテ
後記:今年(2016)に入ってNY Timesの記事で見かけたのだが、北京市郊外になんとジャクソン・ホールと名づけられた町が建設されているという。アメリカのWild West のテイストで作られた町で、中国人富裕層が住宅を買って住みついている、PM2.5で有名な北京の大気汚染から離れることもでき、気に入っている、と金持ち中国人たち。


アンテロープフラットロード(シェーンのロケ地)

 映画シェーンの舞台になった風景。建物は農家小屋で撮影当時使われたものではないと言っていた。このあたりは冬は雪が積り、除雪されないので冬は行かれない。大きいおっぱい山がよく見える。



 アンテロープフラットロードの名だが、レイヨウ(アンテロープ)はアメリカで2番目に長い渡りをする動物で(一番はミュール鹿)、渡りに使う道は2車線ほどの幅しかないという。途中人工的な障害物も多いため、NPOが政府とかけあい、レイヨウの渡り道を確保した。交通事故も多いので国道に橋をかけレイヨウが渡っている。

スネークリバー・オーバールック

 左下:スネークリバー・オーバールック 1942年に写真家アンセル・アダムスがここで有名な山岳風景写真をとったので有名なポイント



 右上、下:スネークリバー高速道路沿いで見かけたバッファローの大群




オックスボウベンド

 翌日(旅行5日目)は午前中オックスボウベンドなどを廻り、午後はラフティング体験。グランドティートンでは今日から500か所に山火事をつける、山火事サイクルが大事だから、と聞いた。

 オックスボウベンドはモラン山の風景が美しいビューポイント。ロッジから南東へ15分ほどバスで行ったところにある。動物観察ポイントでもあり、多くの車が停まり、カワウソ、カナダガン、ウサギ、カモなどを双眼鏡片手に見ている。

 右はアスペンの木。ネイチャーガイドの説明では、皮の白い粉はSP15の日焼け止めになるという(ミャンマーでも木の皮を砕いた粉を日焼け止めとして顔に塗っていた)
 白樺は標高1000mまで、それ以上はアスペン(ダケカンバ)、アスペンはかたまって生えているが、皆クローンで1株から出たものが広がったもの。



 スネークリバーに映るモラン山
 下:ローズ(バラ)の野生種 実が熊の餌になる



農業ダム
 国立公園に無粋だとの話もあるが、結構アメリカ人観光客も来ている。




ラフティング

コースタイム:  デッドマンズバー12:50−15:30ムース下船口

 今回乗った川下りコースは、スネークリバー・オーバールックの若干北にあるデッドマンズバーから出るもの

 大きなゴムボートに十人前後乗船でき、陽気な船頭兼ネイチャー解説員が操作する。
 この区間は川がゆったり流れているので、まったく怖くない





 右手(西)にティートン山脈をみながら南へ下ってゆく 樹木はエゾ松が多い(右下)





 次第にティートン山脈が遠くなってゆく





 左上、上中央:白頭ワシ    右上:白頭ワシの巣  船頭ガイドが鳥や動物を見つけて教えてくれる
 白頭ワシはつがいで3つくらい巣を作り、状況にあわせて使用する
 左下:北を振り返ったところ    右下:これから進む先





 右上:ビーバーが齧った跡の残る木。こうした木は沢山見かけた
 左上、左下:進行方向(南)のようす     右下:ラフティングのようす






右上:上流を振り返る
左:終点に近づいてきた。
ムースにて川下り終了

川下りは来週まで(5月半ばから9月末)、
冬はホテルも閉まる。






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