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イエローストーン トレイル / ボーズマン

 2015年秋、イエローストーンとグランドティートン国立公園を廻るツアーの記録 旅行7、8日目(5/5)
 旅行7日目はイエローストーン国立公園でトレイル後、ボーズマンを観光 最終日は移動日

このページ目次:  トレイル | ボーズマン

イエローストーン: ルーズベルトカントリー | マンモスカントリー | キャニオンカントリー
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  大西部国立公園:ヨセミテ | グランドキャニオン | モニュメトバレー | アンテロープ/ザイオン
           (サンフランシスコ | ラスベガス/キャリコ

  アメリカ東部: ハイアニス | ボストン




トレイル

コース記録(バス移動):  ウェスト・イエローストーン9:00−9:40スペシメンクリーク(Specimen Creek)トレイル

 最終日はネイチャーガイドと共に、イエローストーン国立公園北西角にあるGallatin国有林内の森をトレイル歩きした。Specimen Creekはウェスト・イエローストーンの北にある。



 下:トレイルの入り口。すべて自己責任で熊出没可能性あり、国立公園内の石や植物等は持ち帰り不可などと注意書きされている。
 このあたりはGallatin川の源流で、バッファローは夏はヘイデンバレーで過ごし冬はGallatin国有林に来て、Fire Hole川あたりで過ごす。





 右上:熊の足跡    左下:エルクの足跡  右下はメモ忘れました





 右上:このあたりはかつてセコイアの森だっだ。今化石になって残っている。
 左上は火山のがれ場で、マーモットと鳴きウサギが住んでいる。マーモットはもう冬眠しており、鳴きウサギは冬眠せず、草を集めて石の上で干し取り込んで布団にしている。
 左下:狼の糞   右下:狼の足跡
 イエローストーンは、冬は狼ウォッチングで毎年6500億ドルの利益が出ている。狼は弱ったバッファローを襲う生態系のトップの生物。アメリカで一度絶滅したが、カナダから入れて今年で20周年、29頭が2000頭に増え、カリフォルニア、ワシントン州にも初めて狼の群れができたという。





左上:この赤い実と葉からおいしいお茶が作れる
右上:熊かヤマアラシが木の皮を齧った跡

左:光ってしまったが、看板にあったトレイルの地図
 途中で大きなバックパックを背負った若い白人女性3人組とすれ違った。キャンプは指定地にしか泊まれず要予約で泊まれる人数も決まっている。今年から15ドルとるようになった。日本の北アルプスなど国立公園も同様で指定地以外はキャンプ禁止。自然を守る観点から理解できるが、アクシデントその他なかなか予定通り進まないのも事実で、(夜になろうが)歩きとおす体力のない人には厳しいだろう(緊急ビバークですという手もあるが)。



ボーズマン

コース記録(バス移動): スペシメンクリーク(Specimen Creek)トレイル10:55−11:05公園北西境界11:15−12:45ボーズマン

 下:イエローストーン国立公園の境界





 途中、北へ向かうと1860年代のゴーストタウンが一番残っているところがあり、お勧めだと言っていた。外輪山のよく見える箇所や1988年や8年前の山火事跡をバスで通過する。峠を登ったあとは100キロの下りになる。1992年ブラッドピットの初主演映画で有名な「リバーランズスルーイット」の撮影地となったGallatin 川に沿って走る(下)。右上は北米1大きいというスキー場のある山。山の上までリフトがある。もともと金持ちばかりで評判が悪かったが、成績の良い子は1 年間リフトが無料になるという制度を設けて地元に還元するようになり、評判を取り戻したという。2番目に大きいスキー場はガーディナーにある。
 このあたりでよく見かける”Big Sky"という表示はモンタナ州の愛称。





 ボーズマンに近づくと牧場(馬が多いが牛もいる)が多くなり、干草の山が積まれていた。





 右上:ボーズマンの町が見えてきた   下:住宅街の様子
 ボーズマンの地名は、この地で近くの金鉱労働者向けの食料品を作り始めた人の名に由来する。
 ボーズマンは人気の町で人口が増えている。わざと昔の観光バスの形を模した車体で走る市営バスは無料。ボーズマン高校はモンタナ州で一番いい高校で、大学進学率も高い。サンフランシスコやロスは夜ダウンタウンを歩けないが、ボーズマンは歩ける。”生きている町”だという。
 ボーズマンもお金持ちが多い町と見受けられた。黒人やヒスパニック系は基本的に見かけず(ヒスパニック中東系は皆無、黒人はスーパーのレジで一人見た)、中国人は少しいる。
 CNNのオーナーがここに住み、バイソン(バッファロー)を養殖している。バイソンバーガーなどの肉は家畜のバイソンの肉。バイソンはかつて北米に何百万頭もいたが、乱獲その他で激減したが(ある白人男性は”インディアンを殺すために殺された、インディアンの食糧だったためでどちらにとっても残酷なこと”と言ったが、本ではバイソンの舌が美味だったことと皮が丈夫で有用だったため乱獲されたと見たことがある)、保護して回復、数十万頭まで増えた。ただ牛との交雑が多い。イエローストーンにいるバイソンは100%ピュアなバイソン。





 ボーズマンにはロッキー博物館(モンタナ州立大学付属)があり、アメリカ出土の恐竜の化石が大量に展示されている。下のようにトリケラトプスやティラノザウルスの頭が沢山並ぶ(ピンぼけだが)。
 右上は、現在の研究では恐竜には羽根が生えカラフルだったという、その再現模型。このほか現段階での新発見として、恐竜は卵から子育てしていた、群れで狩りをするなどがあり、その解説展示部分にも大きいスペースが割かれていた。
 また館内には、先住民(インディアン)の文化を紹介展示するスペースもあった。北海道で地元行政の(市立や道立)博物館や記念館に行くと、必ずアイヌ民族の文化を紹介展示するスペースがあったが、あれと同じ雰囲気を感じた。なんとなく後から大勢で定住した側のアリバイ作り的な感じを覚えなくもないが、何もないよりはよいだろうという気もする。おそらく日本側がアメリカ等の博物館を参考にしてそうした展示形式になったのだろう。
 モンタナ州立大はバクテリア電池を発見し、米軍で使用されている。21世紀はコンピューターとバクテリアの時代だという。





 右上宿泊したインと、左上近くのスーパーマーケット

 ボーズマンは、いわゆる白人層が大都市から逃げ出し移住している先だという、中西部の町の一つなのではないかと思った。大都市がスラム化し治安が悪くなり、中流の上から富裕層は治安のいい中西部の町に移っている、そこは基本的に白人しかいない町だと新聞で見た記憶がある。今回の旅行では、会う人は基本的にすべて白人の社会で、国立公園内のレンジャーや店員、ホテルの従業員もみなそうだった(ひょっとすると割とよいクラスのホテルだったからで、ウェストイエローストーンなどの安いホテルは違うのかもしれないが)。短期間なので長期滞在すれば違うことも見えてくるとは思うが、一方ぱっと見、目につくところはそうだ、というのも事実だ。
 前回回ったヨセミテグランドキャニオンなどの国立公園廻りも、会う人は(ナバホ族を除き)やはり白人が多かった。国立公園メインで大都市にはほとんど行っていないので余計その印象を受けるのだろうが、人種によって住み分かれていると感じる。単に治安の問題だけなら黒人の有名キャスターや大学教授もいるわけだから彼らも来ていそうなもので不思議な気もするが、大学や職場レベルでは共生可能でも、普段の生活レベルでの共生は、気にしない人と気になる人がおり案外難しいのかもしれない。

上:お世話になったバス 今回も運転手さんは一人で運転しており、安全運転でした。
また、いろいろ詳しく解説してくれたネイチャーガイドさんには厚く御礼申し上げます。

 後記:ちょうどこの時期ローマ法王がアメリカを訪問しており、CNN/ABC/FOXその他TVはみな法王一色だった。特にニューヨークを訪れ歴史的な談話とパレードを行う当日は全局現地にキャスターやアナを派遣、中継を繋いで今か今かと早朝から大盛り上がりで騒いでいた。
 このときちょうど中国の習近平国家主席も訪米していたのだが、(たまたまかもしれないが)まったく報道を見なかった。日本に帰ってくると日本のマスコミが習近平訪米ニュースで騒いでいたので、このとき初めて習近平氏も訪米していたことを知った。ローマ法王訪米については小さい囲み記事だったので、現地との温度差にも驚いた。中国関連ニュースは日本にとっても関心事でローマ法王は(カトリックの人以外)どうでもいいことだろうから、これは仕方ないが、逆におそらくアメリカ国民の大半にとっては、中国は(良くも悪くも)どうでもいい、興味がほとんどないのだろう、と感じさせられた一件だった。



hidari.gif ガイザーカントリー


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