八王子市の北側の尾根を歩く。このあたりは檜原村笹尾根からの続き尾根で、標高331mから200m、さいご滝山あたりで100mちょいくらい。城跡も多く、杉の人工林もある。
目次: 五日市から滝山城跡 滝山城址 八王子恩方 戸倉三山 要倉山
篠八窪尾根と入山尾根−道迷い
恩方美山上川: 高尾神社から川口峠 川口峠から滝山道の駅 宮尾神社から舟子尾根今熊山
千手山尾根からボンゼン山 御屋敷から入山尾根 川口丘陵
東 京 里 山 尾 根 歩 き 8 (八 王 子 北 / あ き る の) |
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八王子市の北側の尾根を歩く。このあたりは檜原村笹尾根からの続き尾根で、標高331mから200m、さいご滝山あたりで100mちょいくらい。城跡も多く、杉の人工林もある。 目次: 五日市から滝山城跡 滝山城址 八王子恩方 戸倉三山 要倉山 恩方美山上川: 高尾神社から川口峠 川口峠から滝山道の駅 宮尾神社から舟子尾根今熊山 JR五日市線の南に、戸倉三山からの続き尾根が多摩川まで延びており、尾根道がハイキングコースになっている。 低山だが杉の植林された林もある 右上は城山(331m) 弁天山経由の場合はいったん網代集落に下り、 武蔵増戸からの街道沿いゴミ処理場脇からふたたび里山に入る (2009年時点、現在は川口峠(駒繋石峠)から東に入る) 写真上:雹留山(264m) 左下:二条城跡 秋川丘陵の北側には畑が広がっている。2012年東京はじめ関東で雹害が報じられたとき、畑作している人に雹は大丈夫だったか聞くと「あの送電線からこっちなぜか雹は降らない。昔からそうだ。八王子で降ってもここには来ない。あの山(日の出町の二ツ塚峠から続く丘陵)から北はまた雹が降る。ここだけ降らない」と言った。この話を別の地元の人にしたところ、「いやあ、今は雹留山拝んでないからネ、そのうち降るんじゃないか」と言った。なるほど、”雹留山”はそういう意味の名称だったのかと初めて知った。千葉でも山武郡に住む人が、山武の山は標高低いが一山越えると全然天気が違う、と話すのを聞いたことがあるが、雹留山(264m)のように標高の低い山でも土地の気候に影響があるとは、なかなか興味深い。 (雹留山から南の尾根歩きはこちら) 右上、左:サマーランド南上の尾根から滝山街道へ下りる道 平成6年の5万分の一の地図では、大学裏と滝山城址の間は標高198mの山のある森だった。 滝山城址 2011年3月末
滝山城址にはこの丘陵の東、拝島橋の南のお寺脇から尾根歩きができる。今回は滝山街道側左入から入ってみた(左)。
尾根道は土道だが車の通れる広さがあり、高低差もなく歩きやすい。 左は桧の植林。間伐されているが枝打ちはまだ(やりましょうか^_^;) 下:桜も多く花見の頃はよさそう 高台に家臣の曲輪信濃屋敷・刑部屋敷跡がある 上:本丸跡(中の丸跡の掘割をはさんだ西にある)
滝山城の堀は空堀で、敵の通路とならぬよう土橋を設けたとの説明書き 上:西の出入り口は北(秋川側)と南(滝山街道側)にあるが、滝山街道に下りる途中に北への分岐がある。 八王子恩方 2010.11 きだみのるの作品に描かれ、夕焼け小焼けの歌の地元としても有名な八王子恩方地区。 上:狐塚付近 下:上恩方 上は石塔脇に置かれていた人形 戸倉三山 2010.11 陣馬山から和田峠に進んだ先(北)に、戸倉三山がある。 和田峠から市道山を経て刈寄山、今熊山への尾根道を歩いてみた。カメラを忘れたため写真がないが、和田峠から市道山、トッキリ場にかけては林業作業をしているところが多く(2010年)、”間伐作業中注意”、”枝打ち作業中注意”の立て看がよく置いてあった。人通りの少ない山だが、どこかでチェーンソーの音が聞こえ、寂しくはない。 ひたすら尾根道を行くと市道山手前に三叉路があり、東に折れると刈寄山方向、直進すると臼杵山。刈寄山方向へ向かう。途中、北斜面が皆伐された箇所に結構急な下りあり、その後再び針葉樹の人工林に入り、この先に鎖場がある。 醍醐から登ってみた 戸倉三山に上ったとき、東側下方の谷沿いに集落が見えた。あんなところに村がある、と地図を見ると醍醐という名の集落。上恩方から北へ入ったところにある。 左下は醍醐の先にある二二九林道入り口。林道から戸倉三山への登山道に入ってみた。 結局杉の人工林を上へ直攀(右下) 左上:市道山あたりの尾根道 右上:臼杵山頂上 篠八窪尾根 入山尾根−道迷い 2012.12初旬 コース記録:戸倉バス停12:00−篠八窪尾根登山口12:10−13:00629mピーク13:30−みなと区民の森環境学習施設14:00−刈寄山14:45−15:00入山尾根分岐15:12−一つ目の採石場16:05−採石場下16:30−美山町バス停16:45 低山の尾根を歩くのは冬がいい。夏は暑いし藪も茂る。古いハイキング本に篠八窪尾根から刈寄山に登る道が載っていたので、初冬に歩いてみた。 尾根には明瞭な道がついており(右上)、古いハイキング本の”踏み跡程度の道”とは大違い、最近は結構人が歩いているようだ。途中送電線の鉄塔がありその作業道も兼ねるが、鉄塔を過ぎた後も尾根道は明瞭、迷う心配なし。鉄塔の先は下りで鞍部に出ると今度はひたすら登り、やがて南北尾根にT字で合流。東側の見晴らしよく、五日市から拝島、池袋都心方向まで見渡せる(左下)。ここに”みなと区民の森”の道標があり南側は展望台、北はモミの木峠とある。1980年代はバリエーションルートだったこの尾根も、今は区民の森として整備されているのだ。刈寄山は北なので北へ向かう。 左上:629mピーク 右上:港区環境学習施設 山頂に14時45分到着、まだ時間があるので入山尾根から下ってみることにする。古いハイキング本には「このルートは地図読み能力がいる、老婆心ながら安易な気持ちで入らぬよう」とあった。入山峠の先で今熊山からの尾根に出、見晴らしがきくので入山尾根を目視で探すが、山襞があちこちにありよくわからない。 もう16時を過ぎ、あと30分もすれば暗くなる。尾根道は結構荒れており、藪の中踏み跡をたどる道だ。刈寄山今熊山間は一度歩いたことがあるが、こんなに荒れた道だっけ?、と一瞬疑問が浮かぶが、そういえば入山峠あたりに今熊山で林業作業中、と迂回路を示す看板が掛かっていたことを思い出し、きっとそれでこの尾根は最近人が歩いていないのだろう、と解釈。山頂の今熊神社まで行けばあとは広い道のはずだからヘッドランプでも大丈夫、でも踏み跡をヘッドランプで探すのは難しい。暗くなる前に今熊山までたどりつかねば下りられなくなる、と危機感を覚え速力アップ。 (このあと入山尾根、プチリベンジで御屋敷側から入ってみました) 要倉山 2012.12中旬 コース記録:関場バス停13:00−要倉山13:50−要倉峠14:10−14:50高茶山(旧金森山)15:05−15:40和田峠 前回(上の”道迷い編”)大変な思いをしたので、今回は午後からまったり和田峠まで歩いてみた。関場バス停で下り、北の尾根への入り口を探す。古いハイキング本では人工林の斜面を登り尾根道に出るとあったが、民家奥の小祠左手に尾根道入り口の踏み跡発見、急坂を登るとしっかりした尾根道になる(左下)。 尾根道で何やら糞を発見(左上)、一週間前に入山尾根でもっと大きな黒々とした糞の塊を二箇所で見かけたが、このときは余裕がなく写真にとれなかった。コロコロしていないから鹿ではないし狸は糞塚だし、猪かまさか熊?そこで鈴を取り出してつける。 左上:北側の醍醐集落を望む 右上:醍醐と上案下を結ぶ要倉峠という古道があるが、この鞍部ではないかと思われる。昭和34年の皇太子ご成婚の際小学生らが旗を持ってこの峠を歩いたと古いハイキング本(『多摩の低山』)にある。 左上:対岸には八王子城址のある北高尾山陵が連なる 右上:都心方向を望む 山頂から南へ道は続いている。しかし、『多摩の低山』によれば高茶山の先は作業道に誘われないよう注意し西へ行くとあるので、最初南への道は避け西へ下りてみた。笹薮に明瞭な道があったがすぐに消滅、しばらく下りた先はどう見ても尾根は続かず谷へ落ち込む。これは違うなと登り返し、南へ向かう道を進む。最初落葉樹林、やがて杉の人工林に入り、本にある黄色いテープの巻かれた杉を発見(左下)。ここで踏み跡は左右に分かれ、なるほどこの木の右の道が西へ向かっており、しかも尾根道だ。 本にはところどころ道が不明瞭とあったが、現在は基本的にはっきりしており迷う心配はない(作業道はときどきあるのでそれに引き込まれる可能性はあるが)。1980年代、日の出町の里山尾根歩きをしたときは、その荒れっぷりに驚いたが(藪がすごくほとんど歩けない)、最近は明瞭に道がついていることが多く、さらに赤テープや刈られた跡など整備されていることも多い。里山歩きをする人が増えたのだろうか。 ところで和田峠に到着し、甘酒買って飲みながら茶店の人に動物の糞の写真を見てもらった。すると「確かに熊かもしれない。このあたりにいるんだよね」と言う。林業作業の人が何度か見た、ハイカーも醍醐丸あたりで見かけた、それで地元猟友会が麻酔銃で一頭しとめ、丹沢の山に放したという。「今神奈川では環境保護団体がうるさいから殺さないで丹沢に放すようにしている」とのこと。「でも丹沢もけっこうハイカーや登山客が来るし、熊放して大丈夫なんですか?」と気になる。「こっから北は実際捕まったからいる」さらに南の陣場山でも、夕方4時頃登った人が熊を見かけた、と慌てて下りてきたことがあった、だから南もいるかもしれない、ただ夕方で影を見た程度ではっきりしない、との話だった。とにかく今年(2012)、山に食べ物がない、柿も全然なっていない、このあたりは猿の群れが2つあるが山に食べ物がなく柚子についているほどだという。「陣場に熊が出たら高尾に近いし、大騒ぎになりますね」と話す。 要倉尾根や青梅のノボリオイゾネなどを歩いて思ったのだが、やはりこうしたバリエーションルートに近い尾根道はアップダウンが激しい。時に50度近い急斜面があったりする。体力的にも大変だし時間も見た目より余計にかかる。人が少ないから巻き道もないのだろうが、急斜面で巻き道つけられない感じのピークもある。やはり一般ルートにならない尾根には、それなりの理由があるのだろうと思う。 |
東京里山尾根歩き:TOP(町田) 町田2/3/4/5/6 稲城 日野 長沼・柚木 鑓水・七国
片倉・東高尾 高尾/2/3 滝山・戸倉/2/3 日の出 青梅/2 檜原1/2/3 上野原/2
秋山/1/2/3 奥多摩/雲取/2/3/4/5/6 大菩薩/2/3/4 奥秩父/2/3/4/5/6 秩父/2/3/4/5 沢歩き
2017-18編:
稲城・七尾/多摩ニュータウン/よこやまの道南1/2/柚木・鑓水/北野・みなみ野/館町・寺田・七国
番外編:川崎/2 丹沢/2/3/4/5/6/7/8/9/10/11/13/14/15/16/17
山中湖周辺1/2 六甲/2 八ヶ岳/2/3 鎌倉 月山 富士山/須走
北ア:後立山1/2/裏銀座1/2/槍/大キレット/早戸/剣/十字峡1/2/栂海新道/2/東西鎌/焼岳
常念/徳本/薬師/雲ノ平/神岡新道/笠ヶ岳/ジャンダルム/前穂/北穂奥穂 中央ア:木曽駒
/安平路/空木岳
南ア:北岳/南ア縦走1/2/白峰南嶺/仙丈/甲斐駒/早戸尾根 林業
徒歩旅行:[四国へんろ][東海道][奥の細道] 川:[国分寺崖線][世田谷の川]
国内:
[木藤古/上ノ山/椎葉村]
[岩手端神/高知椿山][北軽井沢/小川原湖][ローカル線]
民俗:
[木地屋の里][家船の島][銀鏡神楽/西米良][北海道]
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