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北  穂  奥  穂

 このページは、北アルプス縦走の一環で、北穂奥穂を歩いた記録です。

目次:1日目上高地−北穂    2日目北穂−奥穂−パノラマ新道−上高地

日本アルプス目次:
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   南アルプス縦走:前半(野呂川−塩見−荒川)  後半(赤石岳−聖岳−茶臼岳)
       北岳−間ノ岳−農鳥岳(1993)  早川尾根
       白峰南嶺 仙丈ヶ岳(仙塩尾根) 甲斐駒ケ岳(黒戸尾根)
   中央アルプス:木曽駒 越百−安平路 空木岳−仙涯嶺



横尾    2017年8月下旬

 まず8月に、まだ歩いていない北穂奥穂間を埋め合わせウォークしようと思って出かけたが、山頂の天候が悪く、あきらめた。このときは横尾にテント2泊しただけで帰り、10月に再挑戦。





 涸沢にも人が少ない 雪渓はまだあった(10月再訪時はなかった)



 左上:ザイデングラードのとっつきあたり 尾根筋が強風のため、あきらめて下りてきた人たちに会う。北穂往復ならできそうだが、北穂奥穂間は難しいと判断、パノラマコースはどうかと思うが、そこもまだ整備中で歩けないという



 昼頃には晴れてきた まあ、行かれなくもなかったが、テント2泊でのんびり過ごした
 右上:横尾のテント場 やわらかい緑の草地 徳沢のテント場もよさそう

上高地−北穂

2017年10月上旬
コース記録:1日目  6:30上高地−8:30横尾−11:00涸沢11:30−14:00奥穂への分岐−15:00北穂高小屋

 8月歩けなかったので、再挑戦。



 テント場に大勢の人  団体のツアー客が大勢下りてくるのにすれ違う。





 ちょうど紅葉の季節



 涸沢の北穂入口あたりで、滑落した人をヘリで救助していた。現場を見た人たちが、5,6m落ちた、いや10m落ちたと話していた。



左:北穂奥穂の稜線に出た
今日中に奥穂まで行くか迷う
尾根はガスっている
コースタイムなら4時半には着きそうだが・・・
防寒対策を整え少し行きかけるが、なぜか道をロストした
岩尾根に出たところで、右手西の谷側に踏み跡らしきものを見つけ、追うと、右(新穂高側)へ下る尾根方向に続く
なんか変、と引き返し、夕方に焦って歩くのもよくないと思い、北穂泊に決める

 小屋前でのんびりしていると、一人の白人男性がやって来て、テラスでコーヒーを頼み、パンを食べゆっくり休んだあと、4時半に奥穂方向へ出発していった。霧雨の降る中、こんな時間に、上はゴア着ているが下はショートパンツにタイツ姿、歩くのが速いとしてもよくやるなあ、と思う。
 6時半頃、小屋に到着した中高年夫婦もいた。もう真っ暗だし大丈夫かと思うが、出発は早かったが膝が痛いのでゆっくり登ってきた、ヘッ電は慣れているから、という。


北穂−奥穂−上高地

コース記録:2日目  5:40北穂高小屋−7:40穂高岳山荘−9:05涸沢ヒュッテ9:40−10:10屏風の耳への分岐11:20−13:20徳澤

 急ぐ必要はないので明るくなってから起きる予定が、みな早くから起きるので4時45分には起床。出発は明るくなってからにする。外はガスっており地面は濡れているものの、寒くはない。小屋に貼られた天気予報では、上高地は霧ときどき雨。岩場で雨かよ、と一瞬取りやめが頭をよぎるが、まあ、八峰キレットも雨の中行ったし、ゆっくりゆっくり行けば大丈夫では、と出発。



 昨日不明瞭だったところは、すぐにわかった。単に岩尾根を進めばいいだけで、白ペンキマークもある。何を見落としたんだ、と思う。まあ、昨日見つからなかった、ということは=行ってはいけない、今日はすぐにわかった =行ってもよい、ということで。



 まず、下りの鎖が若干難所の箇所があった(右上左下あたりだったと思う)。乾いていれば鎖たよりに靴の摩擦で垂直近い岩も行かれるが、濡れているのでそれはやりたくない。下りの途中、狭いスペースに立ち下をじっくり観察、一枚岩に打たれたボルトなど足場を確認、順番を考えてから下りる。なんだか西丹沢で白ザレを鎖で下りた時を思い出す。



 ひたすらガスの中をゆく。前方が見えないので尾根も見えず、白ペンキが便り。



 道は飛騨側(西側)上高地側(東)の両方を交互にゆく感じで、飛騨側は霧で雨は降っていないが濡れている。ヘルメットのつばから水滴が滴り落ちるほどだ。一方、上高地側は乾いており風もない。基本的に、飛騨側が悪いことが多い、風も飛騨側から吹く、と昨日の宿でも話している人がいた。



 コルに下りた後、鎖と梯子の連続登りの箇所があった。おそらく涸沢岳の北だと思うが、滝谷ドームもよくわからなかったし、霧の中ひたすら目の前のことに集中するしかない(景色も見られない)。





 右上:先行者がいる ここまで誰にも会わず    左下:涸沢岳





 左上:穂高岳山荘 ちょうどテント泊装備の若者がいて、声をかけてきた。重太郎新道経由で下りるという。北穂奥穂間どうでした、と聞くので雨ではなく霧だが、飛騨側はヘルメットから滴が落ちるほど濡れていると答える。
 ザイデングラードをまだ歩いていないので、下りてみる。結構事故があるというが、特になんということのない道(下)







 上高地側、下のほうは乾いている  いい感じのトラバース道(左上)
 ちらほら人とすれ違うようになり、奥穂に登ったら吊尾根から下るという二人組みや、高校生だか6人くらい引連れた白髭混じりの男性は「ピストンです、まあゆっくりやりますよ」





 涸沢ヒュッテで一休み。ちょうど紅葉がよく、テラスで女性グループが「良かったー、写真で見るのと同じ景色が見られた」とはしゃいでいる。
 そういえば、昨日山小屋に6時半に着いた夫婦の奥さんが
「涸沢は25年ぶり、昔は上高地から涸沢行くのにも雪渓いくつか渡ったのよ。そのためにアイゼンつけて。今はまったくないわね。雪が少なくなったのか、暖かくなって溶けるのか」と言っていた。
 小屋手前で、テント泊姿でザイデングラードへ向かう若い女性が声をかけてきた。「上から来ましたか?」「上どんなですか」と聞くので、「こっちは乾いているけど稜線に出ると風が強い。風は飛騨側から吹いてきて、霧だけど岩は濡れている、ゴアもヘルメットも滴が垂れるくらい濡れる」「すぶ濡れになるくらい?」「すぶ濡れ、てほどじゃなくて、つばから滴がぽたぽた滴り落ちる感じ。ここから小屋までは乾いているから大丈夫。その先の稜線をどっちかに行こうと思ったら、飛騨側は濡れていると思ったほうがいい」「そうですか、無事御帰還おめでとうございます」と言うので思わず笑えた。「気をつけて楽しんでね」と言った。



 パノラマコースもまだ歩いていないので行ってみる。8月に横尾テント2泊で終わったときも、せっかく来たからパノラマコースでも歩いて帰ろうかな、と思ったら、まだ開通していなかった。そこで、小屋のスタッフに道の状況を確認すると「今は歩けます、大体8月末以降なんですよね」雪が多くて整備に手間がかかるらしい。
 昨日、北穂に登る途中で休憩しているとき、「パノラマ新道はいいよ」と聞いた。あそこに見える尾根まで上がってゆくが、そのトラバースで悪いところがある、一度登って下るから、横尾経由でかかる時間よりも1時間多めにみたほうがよい、屏風の耳からの眺め、とくに前穂の眺めがいい、でも2つピークがあって、奥のピークにゆくには脇から巻く、そこが悪いから最初のピークでごまかしたりする、と言っていた。
 パノラマ新道は今年も滑落死亡事故があり、ハイキング感覚で行ってはいけない、バリエーションだと思ってゆくべき、という情報も見た。





 右上、下:横尾谷方向  横尾谷に合流する谷上をトラバースしてゆく







 トラバース道のようす  確かにザレたトラバース道だが、こういうところは丹沢奥多摩のVルートなんかにもある(そういうところのほうが、ロープなどで整備されていないので自己判断になり、悪いと思う)
 ただ、滑落する距離(高さ)は違いそう





 右上:尾根に出ると、屏風の耳への分岐も近い  左下:上高地側
 屏風の耳への分岐に、5,6人人がいた。どういうところか聞いてみると「眺めがいいよ、行けるなら行くべき」「どのくらいかかりますか?」「写真とって1時間かな」「危険なところない?」「ないない。最初登って次に大岩をピョンピョン行くようなところがあって、北アルプスにはよくあるでしょ、そのあとハイキングコースみたいになって双耳峰にゆくだけ。稜線は風が強いから、羽織るものは持ったほうがいいよ」奥穂登ったが景色はだめだった、ここまで来て何も見えないなんて、とパノラマ登ったら、こっち側はよく見えてよかった、と言う。
 右下:屏風の耳へ少し登ったところから、来た尾根とトラバース斜面を振り返る 前穂から奥穂、涸沢カールが見える





 左上:大岩ピョンピョン  右上:ハイキング道
 左下:池があった。白人老人男性と奥さんと思われる東洋系の女性がいる。写真を撮っていると男性が「じゃまじゃないですか」と日本語で言った。「いや、全然。よくここまで登ってきましたね」と言うと「そうねー」と笑う。



 2,3人下りてくる人とすれ違う。涸沢から?と聞くので北穂から、と言うと「速いね」と感心するので、下の分岐にあったテント装備デポは彼らだと思い「テント泊のほうが重いし大変ですね、テン泊じゃないから」と言うと「それにしても速い」と言った。



 上:横尾谷から上高地側    下:屏風の耳から、右側−本谷と槍ヶ岳方向 左側−涸沢と北穂から奥穂方向






 右上の谷は横尾谷 下は右上写真の続きで、横尾谷の続きから上高地方向





 上:上高地方向から前穂 左下:前穂奥穂



 池の少し上の平地にテントがあり、先程の白人老人がいた。ヤミテントかと気になる一方、いいところ見つけたなと思う。水は下から汲んでいるのだろうか、どちらにしても結構距離ある。
 分岐に戻ると、若者5,6人が休んでいる。上高地側から登ってきた様子。ここからは広い沢をジグザグ下りるだけ。









 たしか左下写真あたりだったかに、奥又白池への分岐があったと思う



 左下写真の上流に、コンクリートの堰堤があった 梓川上流に堰堤とはびっくり(イメージになかったので 丹沢のようだ)



 右上:奥又白池への登山口を示す看板 どこかの宿で、同室者から奥又白池はいいところだ、と聞いたことがある。「前穂の北尾根などに登る人がテント泊すると聞いた、大変なところじゃない?」と言うと、何もそんなところへ登らなくていい、自分ももう登れない、でも主人と秋に池周辺にテントを張ったら、”この景色全部私のもの”という感じで最高だったと言う。



 左上:新村橋 この橋を渡ればメイン道に合流



 徳澤から上高地は人が多い。中国人観光客も大勢歩いていた。松本行きのバスに乗ると、白人が結構乗っている。カップルが多い。スイス旅行で一緒になった、1,2年前まで北アルプスで山小屋を手伝っていた、という人が「白人は日本人より長距離歩く。到着するのは6時頃になることが多い。テント泊の人も多い」と言っていた。



hidari.gif 吊尾根富士山 migi.gif


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