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越 百 山  安 平 路 山

 このページは、中央アルプス縦走の一環で、越百山南嶺を歩いた記録です。

目次:1日目須原−越百小屋  2日目越百小屋−安平路山  3日目安平路−大平宿−幸助

日本アルプス目次:
   中央アルプス:木曽駒 越百−安平路 空木岳−仙涯嶺

   北アルプス縦走:後立山 扇沢−裏銀座 槍穂大キレット 剣岳 十字峡 栂海新道
       東西鎌尾根 焼岳 合戦尾根−徳本峠 雲ノ平 笠ヶ岳 西穂奥穂 北穂奥穂
   南アルプス縦走:前半(野呂川−塩見−荒川)  後半(赤石岳−聖岳−茶臼岳)
       北岳−間ノ岳−農鳥岳(1993)  早川尾根
       白峰南嶺 仙丈ヶ岳(仙塩尾根) 甲斐駒ケ岳(黒戸尾根)



須原−越百小屋

2015年10月中旬
コース記録:1日目  4:30中津川インター5:00−5:50中津川駅6:03−6:40須原駅6:50−9:40今朝沢橋分岐(昼)9:50−福栃橋10:35−11:20下のコル(昼)11:40−13:35七合目水場13:50−越百小屋14:50

 バス予約の際、中津川駅経由のバスを予約するはずが、うっかりインター経由のバスを予約してしまった。注意していたのだが、コンビニの操作画面に西日が当たり画面がよく見えず、急かされたこともあってよく確認せず間違えてしまった。おかげで、中津川インターから中津川駅まで小一時間歩くことに・・・。
 このことに気がついたのが、バスに乗る直前。大慌てで新宿南口から西口に移動して高速バスに飛び乗るが、中津川界隈の地図を持っていない。確か高速は線路よりも西を通っておりインターは駅より南だったはず、東北方向へ向かえば駅に着く、道がわからなければ最悪東に向かい線路をつかまえ沿って北へ向かえば駅に出るはず、と予測をたてるが不安は残る。
 4時半に中津川インター着、まだ真っ暗だ。案内板の地図もない。しかし高速道路事務所に明かりがついており、宿直だかの人がいたので道を聞くことができた。駐車場を横切りまっすぐ進み階段を下りて右に曲がると歩行者用のトンネルがある。トンネルを抜け道なりに行くと大通りに出られるとのこと。丁寧に教えてくれ、人がいて助かった。暗いのでヘッ電つけて暗い公園内や歩行者用トンネルを歩く。しばらく大通りをゆくと旧道と思しき分岐がある。気になったので近くのコンビニで道を聞くと、やはり駅には旧道を行くほうがいいとのこと。旧道を進むうち、やっと夜が明けてきて地形や周囲が見えてきた。旧道は尾根道(高台)を行く。方角的に線路は高台の右手(東側)に並行して通っているはず。さらにコンビニ2箇所で道を教えてもらい、さほど迷うことなく中津川駅に到着(左下)。
 結構大きな町で、名古屋方面行きはサラリーマン学生など立つ人も多く混んでいる。ここから名古屋まで通う人もいそうだ。松本方面行きはガラガラだった。電車の中で朝食を食べ、須原駅に到着。予想通り駅前には店など何もないが、須原は古い宿場町だったようで駅前通りの古い家々の前に中山道の標識があった(右下)。





 線路の東に出て山道に入る。人工林の下のほうをビニールテープでぐるぐる巻きにしてあった(左上)。奥多摩や道志あたりでもときどき見るが、何か気になる(奥多摩は積雪による倒伏防止のようだが、ここは太い木だ)。小さい山を越えると伊奈川沿いに集落があった(右上と下)。右上写真では、わかりにくいが植木を小鳥の形に刈り込んである。日当たりのよい地形でなかなかいいところだ。





 集落最後の家からヘアピンカーブで標高を916mまであげ、あとはひたすら川沿いに進む。伊奈川ダム脇を通り(右上)今朝沢橋分岐に到着(左下)。右の越百山方向へ向かう。途中で林道補修作業を大々的にやっていた。





 福栃橋の南駒ケ岳との分岐に到着(左上)、越百のほうへ進む。ここからは急登の山道になる。
 下のコルに到着(右下)。ここまで来れば小屋までもうすぐ、急ぐ必要もなくなり、しばらくのんびりする。
 その後も樹林帯を行く。







 急がないので、景色を見たり日記を書いたりしながら、休み休みゆく。
左上:奥に見えるのは木曽駒か
 七合目の水場に到着。ここまで人に会わなかったが、この辺りで下りてくる人とすれ違った。今から下山だと伊奈川ダム上登山口で5時半になりそうだが、車がおいてあるのだろうか。
 越百小屋は水がないと聞いていたので水を汲んでゆく。2lほどで明日夕方安平路までもたせることになるが、涼しいと水を飲まないので大丈夫と予想。

右上:越百小屋に到着   左:越百山の夕焼け
 定年後百名山を始めたという夫婦と同宿になり、百名山は終了、今は二百名山をめざしている、二百名山のほうが道標がなく山らしい、という。奥さんは足を痛めそろそろ潮時と思っているようで、近場でいい、北海道や危ないところはもう行かんでええ、あんた一人で行って、と言う。明日越百山から安平路へ向かうと言うと、「そういうルートがあるんですか」とご主人が興味を示した。なんでも安平路が二百名山らしく、越百山のあと寄ろうかと考えたようなので、「避難小屋泊まりなので寝袋食糧必要ですよ」と言うと今回はあきらめた。「でも面白そうなコースですね」と言うので藪もすごいという噂だ、と言うと奥さんが「行かんでええ、行かんでええ、やめとき」。小屋の主人が、数日前ヨーキさんが通ったよ、と言う。NHKで二百名山一筆書きをしている人だ。へー、ここ通ったのか、それはこちらも迷わず歩いてみせないとな、と思う。(下山後調べると実際はもう少し前に通過したようだ。)
 越百小屋は一度ぜひ泊まってみたかったので、まだ開いている時期に間に合ってよかった。



越百小屋−安平路山

コース記録:2日目  5:55出発−6:50越百山−7:00中小川分岐(迷い)7:15−南越百山7:25−大崩壊地コル8:45−奥念丈岳9:55−11:30(昼)11:50−12:30松川乗越−14:15浦川岳−15:45安平路山−16:00(水場間違い)16:10−16:35避難小屋

 本当はもっと早く出るべきだったが、もたもたして6時頃出発。
 右下:越百山への登りから振り返ったところ 越百小屋が見える





 左上写真に見えるのは御嶽山だろう  左下:頂上が見えてきた
 右下:越百山頂上  誰もいない。途中も誰にも会わなかった





頂上から:左上:北の南駒ケ岳方向の尾根  右上:東、飯田市方向  下:南のこれから向かう尾根道





 上:西、木曽御嶽方向を望む。
 ここから南は地図では赤線(一般道)だがほぼバリエーションといわれている。小屋の主人は夜7時間で歩いた、先日は小学生の孫娘連れて歩いた、ルートはちゃんとついている、と言っていた。
 左下:道のようす   右下:中小川(飯島町)への分岐点
 飯島側は通行止めとある。ここで左(東、飯島側)へ下る道に、真新しいピンクテープがついていた。そこで灌木帯か岩をトラバースでよけているのだろうと、当初ピンクテープについてゆく。しかしどんどん下って行き下の町が大きく近づいてきた。これはおかしい、絶対下っている、とあわてて登り返す。分岐まで戻り、よく見るとちゃんと尾根道が南へ続いている。
 そういえば小屋の主人が、尾根を行けばいいが、間違いやすいのは南越百で下りるところ、奥念丈で念丈へ行くところ、ハカマで右へ行きすぎると木曽川へ下りちゃうところ、と言っていた。言われたのに、ピンクテープについ引き込まれてしまった。それにしても真新しいテープが次々下り道につけられていたので、誰かがルートを示しつけてくれているのかもしれない(つまり中小川避難小屋まで歩こうと思えば歩ける可能性がある)。





 左上:南越百山  クマ笹のような丈の低い笹地帯から小型松やシャリンバイ(かシャクナゲ?)の灌木地帯に入る。微妙に道はついているが、枝が張ったり倒木があるとそれを除けるので道が消えやすい。灌木は尾根に集中して生え斜面は笹なので、当初枝や倒木除けで斜面をトラバースしていたが、斜めの笹は長く強い、また滑りやすくかえって歩きにくいことがわかった。枝を払い倒木を乗り越えながら、できるだけ忠実に尾根歩きに徹するにが結局近道。





まあ、こんな感じの尾根道が続きます

左:なぜか枯れ木地帯があった

下:東、飯田市方向を望む
尾根道なので基本、景色はよい

ルートは微妙についており、予想していたよりも、まあまあ歩きやすい気はした







 左上:これから進む尾根が見渡せる
 これまで割と水平に歩いてきたが、この突端(右上)から一気に崩壊地へ向け下る地形になった
 左下:下りの笹藪のようすと、右下:東へ口を開けた崩壊地
 下り笹藪にも道はついていると思うが不明瞭で、下りならどこを歩いても行かれるので、ルート探しせずにテキトーに一気に下りた。右へ寄りすぎると崩壊地へまっしぐらなので、そこは気をつけないといけないが。また、本当はルート歩いたほうが道が消えずにすむので、次の人のためにもルート歩きしたほうがいいとは思うが。





 左上:崩壊地に気をつけながら鞍部を歩く  右上:下った笹山を振り返る
 しばらくさくさく行けたが、奥念丈岳へ向けての登りに入るときつくなった。道は尾根にある。が、伸びた枝、倒木除けでついついトラバースに入りやすい。上へ復帰するタイミングをはずすとルートなき笹のかき分け歩きになる。ただ、ルートをはずしても歩けないほど硬い笹ではない。笹そのものは、関東のアズマネザサに比べれば柔らかく背丈も低いのでそう手ごわい感じはなかった。八王子や多摩丘陵の里山アズマネザサ地獄歩きを体験していると(大きくなると太さも親指くらい、背丈も2m以上あり手でこいでも動かない、潜るしかない)、なんだ、素直な笹じゃん、と感じる。そのため、ルートをはずしてもわざわざルート探しに手間時間かけるより、笹をかき分け歩いちゃったほうが早い、とザクザク歩いていた。
 ただ、やはりルート上のほうが歩きやすい。クリアに残っているところは勿論だが、埋もれかけているところも、足をあまり上げずにスッスッと入るのがわかる。ただ、笹が上に被さっているところも多く(特に斜面はそうなる)手で左右にかきわけかきわけ行くことになる。腕力を消耗するし、斜面はそうやっているうち、いつのまにかルートをはずすことが多い。それで奥念丈の登りと浦川岳の登りが大変だった。
 右下はもう奥念丈岳近くまで登ってきたところ





 右上:奥念丈岳    左下:念丈岳方向 念丈へもいちおう道がついていたがこちらへは行かず南進する
 右下:笹藪ルートのようす





 こんな感じで尾根は続きます
 右上:道標があった ここが袴腰山と思い下り尾根に注意したが、おそらく一つ手前のピークだったと思われる 右下:しばらく進み、木曽側へ下る支尾根を振り返ったところ







 左上:おそらくこのかまぼこ山が袴腰山だったと思われる  右上:笹藪のようす このあたりでお昼をとった
 左下写真が尾根突端で、ここから下がった先が松川乗越(右下)と思われる(標識ないのであくまで地形と時間から判断)





 上:松川乗越界隈 基本的にはルートを押さえて歩いていたと思うが、松川乗越から浦川岳への登りも、奥念丈同様きつかった。右上のようなルート不明瞭な笹藪が続く。ルーファイは尾根、と思えば簡単なのだが(写真のような地形ならあまりはずさない)、広い斜面だとルートが消えやすく面倒で適当にやるときつくなる。下りは適当でもザクザクいける笹だが、さすがに登りは体力消耗する。ルートがあっても不鮮明だと倒れた笹に足をとられぬよう、普段の歩き方よりも足を上げて笹を踏んで歩くので微妙に脚力を消耗する。  左下:おそらくここが浦川山(札が掛っているが文字は消えている)
 右下に見える小山が小茂吉沢ノ頭ではないかと思われる





 浦川山から先は、細かいアップダウンを繰り返す。大登りや大下りがない(長斜面がない)ためか、割とルートがクリアに残っている。





 左上あたりから最後安平路への登り。最後わかりにくいが右へトラバースすると赤印がありそこから直登、ついに安平路頂上に出た(左下)。ここからの道は完全に明瞭。笹が被っていても根本まで被ったり倒伏していることはないので楽々歩ける。





 水場に近づくと水音が聞こえてくると聞いていた。やがて右手から音がする。行ってみると北アルプス船窪小屋水場ばりの急斜面の真ん中、しかもかなり下ったところに沢が見える。えー、あそこまで行くの、それはちょっと厳しいかも、今晩は水を使わず行動食で済ませ、明日摺古木山で水を調達しよう、と決める。すると、しばらく行くと今度は左手から水音が聞こえてきた。分岐があり、行くとすぐに水源。なんだ、こっちが本当の水場だ、と安心して水をたくさん汲み、先へ進む。
 水場からほど近く、避難小屋に到着。中にはシュラフまであった。寝袋持参で来たので損した気分だ。
 右上:水場への分岐  右下:安平路避難小屋



  最初小屋の主人に「今日はどこまで歩くの?大平まで行っちゃう?」と聞かれた。一瞬、え、大平まで1日で行かれるのか、がんばれば行かれなくもないなと考えたが、次の瞬間、でも行くメリットがないと思った。大平宿は廃集落で宿泊できる家はあるようだが事前予約して鍵を開けてもらう必要があり、それをやっていない。そもそも泊まるならお金がかかる。大平にとまらないならタクシーを呼ぶことになるが山中に呼ぶタクシー代は高い(おそらく宿泊代のほうがずっと安いはず)。公共交通機関を利用するなら南木曽側幸助が最も近いバス停だが、最終4時台。これに間に合うには早朝に出発かつヨーキさん張りのスピードがないと難しい。最終バス逃すと南木曽駅までかなりの距離を歩くことになり、最終で東京に戻れないならホテル泊するしかない。駅まで歩くなら飯田側のほうが現実的でおそらく3時間ほどで行かれそうだが、もし新宿行き高速バスが取れなかったら宿泊になる、そしてそれはお金がかかる。避難小屋ならお金はかからない。よって1日で大平まで下りてもその後困るだけでメリットがない。
 というわけで、急ぎもせず、かといってゆっくりもせず、淡々と歩いて安平路避難小屋まできた。


安平路山−大平宿−幸助

コース記録:3日目  6:00出発−6:50白ビソ山−7:40摺古木山−分岐8:00−8:50林道終点9:05−10:50大平宿(昼)11:30−12:30木曽峠−13:00木曽見茶屋13:15−14:30幸助バス停

 4時半に起きたのに、ご飯の支度や寝袋畳んだり、朝は体も動かずどうしてのんびりやってしまう。結局またまた6時に出発。朝のスピードアップが課題。
 左下:北東の飯島方向  右下:安平路山と小屋を振り返る きれいな避難小屋だった





 左上:埋もれて見えるが足元はちゃんと道空間があるので足がスッスッと入り抜群に歩きやすい。昨日の道とは大違いでスピードも出る。こうしたちょっとしたことで随分違うんだなあと感じ、道普請だの整備してくれる人に感謝だ。
 左下:白ビソ山   右下:最近笹の大刈りした後が残る登山道 白ビソ山以降はずっとこんな感じで刈られていた。ひょっとしてヨーキさんが歩く前に、町の人たちが地元の山の名誉のために整備した?





 左上:東、飯田側の雲海  右上:これから向かう摺古木山
 左下:西側 御嶽山(だと思う)   右下:摺古木山





 上:摺古木山からの下り ちょうど紅葉がきれいだった
 左下:摺古木山頂上からの景色   右下:下りの登山道 斜面笹道もきれいに整備されている







紅葉が続きます

左:摺古木山休憩所(林道終点)

このあとは林道歩き、ちょうどこのあたりの標高(1300、1400m)の紅葉が一番きれいな時期だった
小屋の主人は、急いで歩かず、楽しんで歩いてください、と言っていた(笹藪ルート区間も含め)。また摺古木山はちょうど紅葉だ、とも言っていたが、そのとおり。







 安平路山あたりで、登りのおじさんに会った。かつては安平路林道間も藪がひどかった、今は刈っている、今まで荒れていた林道のノリ面も今直している、直れば車が入れるようになり人が来る、と言っていた。
 摺古木山からの下りの景色はすばらしく、確かに登りやすくなれば人が来るだろう。





林道ののり面工事  工事後(左上)と工事中(右上)
こうやって作ってるのか、と思う





 大平宿到着。廃村だと聞いたが、大平街道はときどきトラックや車が通る。また元住民も畑の世話その他で戻ってきているのか、家々への車の出入りも数回見た。一軒民宿を営む家もあり、人気がまったくない感じはなかった。





 旧大平街道もあるようだが、最終バスに間に合わないと困るので普通に車道歩き。このあたりも紅葉だ。左下:大平峠(木曽峠)   右下:木曽側に出たところ。木曽側に出ると急に寒くなった





 上:木曽見茶屋脇からの景色 茶屋は今年は営業しない、再開するか不明、と張ってあった。
 左下:人工林の中、単調なヘアピンカーブ道が続く。カーブ番号の飯田木曽線63号カーブあたりで大通りに出た(右下)





 上:幸助集落 15:40のバスまで時間があるので、集落内を散策
 日当たりのいい村、庭に小さい水車のある家がときどきあった(左下)。水は豊富で外の洗い場は湧水を流し放しにしている。崖を利用した貯蔵庫(右下)





 庭と庭木に手間をかけている家が多い。畑は少ない。



 バスから見ていると、あららぎ(蘭)までは畑のない山村が続く。蘭から広い土地が広がる地形になり田畑がある。妻籠からドイツ語を話す外国人観光客らが乗ってきた。地元民は乗らず観光客ばかり乗る行政バスだ。南木曽駅にも白人観光客が結構いた。みな個人旅行でここまで来ている。中国人は見かけない。まだ山歩きはしていないのかもしれない。
 小屋の主人は、中央アルプスはお金がないから林道が崩れると自治体も直さない、それで登山道も廃道になる、と言っていた。だから逆にあまり手がつけられていない自然の山が残っている、とも。

 越百山安平路山間の笹藪ルートについて、安平路の笹藪を守る会だかが存在するらしい、でもそれはよくないのでは、という話をネットで見たが、このくらいの笹藪ならこのままでもいいのでは(このままのほうが面白いのでは)という気がしなくもない。そりゃ歩きやすいにこしたことはないが、こういうルートがあってもいいのでは、とも思うのだ。
 そもそもにっちもさっちもいかなくなるような激藪ではない。多摩丘陵や、丹沢の900mあたりのVルート山にもアズマネザサの茂る山がけっこうある。西丹沢の日影山手前や南へ下る尾根だったか、それこそルートはずすと動けないくらいだ。和名倉山だの奥秩父のオカメザサも背丈以上になり周囲が見えなくなる。ここは笹の背丈の高い個所もあったがそう多くはないし、斜面で背丈高いことが多いので高低差により周囲がまったく見えなくなることはなかったように思う。このくらいは楽しもう、逆に笹藪ルート歩きコースとして有名になるのもいいかも、と思う。

 ところで多摩丘陵のアズマネザサ、無用の長物ではない。メカイ籠の原材料で、高度成長期までは籠類の大産地だった。魚の煮物に使う製品もあり、煮崩れさせずにすくい上げられるので銀座の料亭などでも使われていた。今でも使っている筈だが、竹製かもしれない。今でもメカイ籠を作り編み方を保存している里山ボランティアグループが多摩丘陵各地にある。



hidari.gif 木曽駒空木岳−仙涯嶺 migi.gif


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2017-18編: 稲城・七尾/多摩ニュータウン/よこやまの道南1//柚木・鑓水/北野・みなみ野/館町・寺田・七国

番外編:川崎/2    丹沢/2/3/4/5/6/7/8/9/10/11/13/14/15/16/17
山中湖周辺1/    六甲/2    八ヶ岳/2/3    鎌倉    月山    富士山/須走
北ア:後立山1/2/裏銀座1/2//大キレット/早戸//十字峡1/2/栂海新道/2/東西鎌/焼岳
常念/徳本/薬師/雲ノ平/神岡新道/笠ヶ岳/ジャンダルム/前穂/北穂奥穂      中央ア:木曽駒/安平路/空木岳
南ア:北岳/南ア縦走1/2/白峰南嶺/仙丈/甲斐駒/早戸尾根          林業


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民俗: [木地屋の里][家船の島][銀鏡神楽/西米良][北海道]


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