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空 木 山 − 仙 涯 嶺

 このページは、中央アルプス縦走の一環で、千畳敷から檜尾岳、空木岳、南駒ケ岳から越百山を歩いた記録です。
 なお、途中でデジカメの調子が悪く、写りのおかしい写真が5枚ほどありますが、心霊現象等ではありません。もともと、1ヶ月前雨に濡れて以来調子が悪く、乾かすと復活したので騙し騙し使っていたのが、再び雨にやられ、ついにオシャカになったものです。

目次:1日目千畳敷−檜尾岳−空木岳  2日目空木岳−南駒ケ岳−越百山

日本アルプス目次:
   中央アルプス:木曽駒 越百−安平路 空木岳−仙涯嶺

   北アルプス縦走:後立山 扇沢−裏銀座 槍穂大キレット 剣岳 十字峡 栂海新道
       東西鎌尾根 焼岳 合戦尾根−徳本峠 雲ノ平 笠ヶ岳 西穂奥穂 北穂奥穂
   南アルプス縦走:前半(野呂川−塩見−荒川)  後半(赤石岳−聖岳−茶臼岳)
       北岳−間ノ岳−農鳥岳(1993)  早川尾根
       白峰南嶺 仙丈ヶ岳(仙塩尾根) 甲斐駒ケ岳(黒戸尾根)



千畳敷−檜尾岳−空木岳

2017年8月下旬
コース記録:1日目  8:30千畳敷ロープウェー上出発−8:55尾根9:05−10:10大峰−11:15檜尾岳(昼)11:30−12:50熊沢岳−14:10東川岳−14:30木曽殿14:40−16:00空木岳−16:10駒峰ヒュッテ

 駒ヶ根キャンプセンターにテントで前泊
 お盆のころは駒ヶ根市内に泊まれない人がいたそうだが、今はピークが過ぎたとのことで泊まりやすかった。ロープウェー行きバスも、土日でなければ並ばずに乗れるという。





 バス停までのんびり歩く そば畑がある
 右下はロープウェーで登った千畳敷  天気が悪くガスっている
 ロープウェーを降りたところで乗っていた人全員に向かい、ロープウェー会社の人だか係の人から
「こういう霧の日は道迷いする人が大勢います。昨日も他県へ下りてゆき助けてくれと遭難した人が4人いました。中央アルプスは道標が1時間2時間ないところも多いです。くれぐれも気をつけて行ってください」と言われる。







 上:極楽平で尾根に出たところ  宝剣岳方向から来た、テント泊装備の若者2名がいた
 木曽駒にテント泊したが、昨夜大雨で大変だったという。下のキャンプ場は雨が降らなかったので、ラッキーだった。











 右上、左下あたりが濁沢大峰(どこだかよくわからず) コースタイムは極楽平から50分なので、通常なら40分くらいで行きそうなのだが、1時間以上かかった。いつも、中央アルプスのCTは、北アルプスや南アルプスより厳しいと感じる(今回、テント泊装備だとしても)
 このあたりで短パン姿のおっさんに会う。朝一番のロープウェーで上がり、宝剣岳を越えてきた、空木岳経由で今日中に下りるという





 途中、2か所道間違いしやすいところがあった。まず、コルでうっかり西斜面に下りそうになった(途中まで踏み跡ある)。ガスが晴れ行く手が完全に谷であることがわかり、あわてて戻る。もう一か所、別尾根へゆくようなところがあった。道がくっきりついているので危ない(Vルートかもしれないが)。尾根ではなく、左上写真のような左手の藪の中にピンクテープがあり、そちらをゆく。





 上、檜尾避難小屋が見える いいところにある小屋  でもネット情報だと混んでいるらしい
 下:檜尾岳  ここで昼食













 上:熊沢岳   左下:これから進む方向  右下:熊沢岳を振り返る





 左上:これから進む東川岳方向  右上:西側の谷  下:東川岳方向と西の谷





 上:東側   左下:東川岳   右下:木曽殿越を望む
 熊沢−木曽殿間で2人組と単独の先行者がいた。どちらも木曽殿泊だという
 木曽駒テント泊2人組にも、このあたりで再会





 上:木曽殿小屋 木曽駒2人組が休んでおり、また話す。宝剣岳で下りる予定だったが、晴れたのでこちらへ来て、空木岳から下りるという。テント泊初めて、本格的縦走初めて、まだ北アルプス行っていない、大キレットいずれ行きたい、と言う。「すごい体力だね、雨でテント重いでしょ」と言うと「たっぷり水吸って重い」と言う。「初めてで、これだけ体力あってここまで来られるなら、大キレットも大丈夫な気がする。若いとバランス感覚いいし」「今度ぜひ行きたいです」このあと、雨が降りそうなので先を急ぐ





 このあたり、岩場多い 雨も降ってきたのでちょっとやだなと思う





 特に右上あたりだったか、リュックを先に木に引っかけて空身で登らないと登れないところがあった(ほかにもっといい手がかりだか方法があったのかもしれないが、雨だったので、行けるやり方で強引に登った)



 左上:空木岳山頂   右上:駒峰ヒュッテ
 先の若者二人組は、ここから駒ヶ根方向に今日中に下りて帰るという。雨も強くなってきたのに、元気だ。
 今日のこのコース、何年か前に韓国人パーティ(ツアー登山)の大量遭難が起きたコースだ。(確か空木岳方向から檜尾、宝剣岳方向の逆コース)。7月に大雨と強風の中、山小屋の主人が止めたにも関わらず強行し、低体温症で5人亡くなった。ヨセミテに行ったときも、吹雪の悪天候の中、パークレンジャーが止めたにも関わらず、韓国人パーティがせっかく来たのだからと強行し、全員亡くなった、と聞いたことがある(似てるな、と思った)。
 このコースは岩場も多いし、70代男女が大雨と強風の中歩くのは厳しい気がした。よく5人で済んだな、と思う。ガイドが遅れた人を置いて行ったのはどうかと思う一方、待っていたら全員だめだった可能性もある。
 山小屋には小屋番さんがいた。たしか、地元の山岳会だかが運営しているところで、ストーブが焚かれ温かく助かる(雨で寒い)。空木平避難小屋はポルダーガイスト現象が有名で泊まりたくないし、当初予定していた擂鉢窪避難小屋も閉鎖になったというかヤバイ小屋になってしまったので(後述)、この小屋が営業していて大変助かった。(雨で濡れたまま、無人の寒いお化けの出る小屋泊はちょっと勘弁・・・)
 小屋には4,5人宿泊客がおり、韓国人パーティ遭難の話をすると、先日、200名山をめざす82歳の人が連れと一緒に縦走してきたという。宝剣岳に1泊、檜尾に1泊、木曽殿に1泊、そしてここに1泊していったそうで、天候さえよければ82歳でも歩けるわけだ。しかしゆっくりとはいえ、あの岩場を越えてきたわけで、大したものだと思う。


空木岳−南駒ケ岳−越百山

コース記録:2日目  5:05駒峰ヒュッテ発ー5:15空木岳−6:30擂鉢窪避難小屋上−7:00南駒ケ岳−8:10仙涯嶺8:20−9:25越百山−9:55越百山荘−11:50登山口への林道−12:10登山口(昼)12:35−13:00入口−13:15ダム−15:04須原

 左下:駒ヶ根方向 夜には、町の明かりが見えた
 右:空木岳の先、東(駒ヶ根)方向の谷 尾根は南へ下る





 1ヶ月前雨に濡らして以来調子悪く、騙し騙し使ってきたデジカメが、この日は朝から不調でシャッター切っても撮れなかったりした。さらにこのあたりから、撮れても映りの悪い写真ばかりになる。ほとんど削除するしかなかったが、景色の雰囲気がわかるものは載せた(ほかに写真ないので。帰宅後修理に出したら、湿気で腐食し修理不能と言われ、買いなおした)
 左上:空木岳を振り返る   右上、左下:進行方向、これから進む尾根



 右上写真は空木岳−南駒ケ岳間の東斜面 この少し先(南駒ケ岳寄り)の東斜面に、百閭iギという窪地(カール?)があり、そこに擂鉢窪避難小屋がある。写真を撮ったが使えないので残念だが、感じとしては右上写真の斜面のようなところの先に少し平たい草原があり、その端に建つ小屋で、晴れた天気で見ると、立地は抜群にいい感じの小屋だった。おそらく夜景も見られると思う(草原の先は崖のようなので)。
 当初、この小屋泊でもいいかなと思い、ただ千畳敷から少々距離があるので明るいうちに着けるか不安だったのと、水があるか心配だったのでネットで調べていた。すると、なんと2017年6月にこの小屋で遺体が発見され、その後小屋を立て直すとかで現在(2017年)閉鎖されている、ということがわかった。遺体を発見した人の山行レポートがあり、遺体は数か月経過しており、冬場に亡くなったようだという。さらに遺体云々を知らずに行き、雪が降り始め小屋泊した、危険を感じる寒さだったので強烈な異臭のする毛布に仕方なくくるまった人の山行レポートもあった。うーん、これは小屋に入れたとしても泊まる気になれない。不思議なのは、本人を特定できる所持品が一切見当たらず、身元が判明していないという(2017秋時点)。山小屋の人も、財布くらいは持っていそうなのにね、と言っていた。一種の自殺だったのだろうか。
 一方、小屋泊した人は、雪が降ってきて積りだし、擂鉢の中に吹きだまりのようになってきたので、この窪地から抜け出せないのでは、と恐怖を覚えたという。翌日夢中でラッセルして尾根に出ると吹きだまりもなくなり、無事歩いて下山することができた。亡くなった人は雪に閉じ込められたのでは、と書いていた。それも怖い話だ。雪がやむのを待って菓子パンでしのいでも一向にやまない。ここは駒峰ヒュッテや他の避難小屋と異なり、尾根に登り返す以外の下山道がない。確かに閉じ込められる可能性がある。奥多摩山村に住む人の聞き取りでも、高所集落の峰の人が、車道のない昔は雪の日、小学校に通うのも命がけだった、と言っていた。午前中雪が降っていなくても午後急に積りだすことがある。北海道でも、あと数メートルで自宅なのに遭難したりする。



 左上:南駒ケ岳山頂から、今来た尾根を振り返る    右上:これから向かう仙涯嶺
 左下:仙涯嶺から南駒ケ岳を振り返る   右下:仙涯嶺





 左上からスマホで撮影した写真 最初からスマホで撮ればよかった(写真をチェックし映りの悪いことがわかったのが、仙涯嶺休憩時だったので・・・)
 左上:仙涯嶺と南駒ケ岳を振り返る  右上:これから進む尾根
 左下:北西の御嶽方向   右下:南の進行方向





 左上:越百山   右上:西に伸びる遠見尾根 赤い屋根の越百山荘が見える
 左下:山頂から、北の仙涯嶺南駒ケ岳空木岳方向振り返り   右下:越百山





 左上:南越百山から安平路へと続く尾根 ここは前回歩いた(越百−安平路
 右上:これから下りる遠見尾根 わかりにくいが右のほうに赤い越百山荘が見える  下:北西の御嶽





 左上:越百山荘 シュラフが干されていた もうこのあたりは樹林帯   右上:越百山の尾根





 左上:登山口





左上:ダムのあたり
この日は空木岳から登山口まで、誰にも会わなかった
登山口下で、大勢の中高年がガイドに連れられてハイキングしていた
歩きよりも、何かの観察会だかっぽい

仙涯嶺のあたりではCTをオーバーしていたが、越百山あたりで挽回(別に走ったわけではないが)、ダムや集落の道をしゃかしゃか歩き須原に到着、15:04のJRにぎりぎり間に合いそう、と駅前で少し走って電車に乗れた(車掌さんが待っててくれた感もあったので、いちおう会釈して感謝の意を伝えておいた)





hidari.gif 越百/安平路北ア縦走1 migi.gif


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