東 京 近 郊  の 山  尾 根 歩 き
上  野  原

 上野原周辺も、歩きやすい尾根道がいっぱい。とりあえず歩いたところから順次掲載。

目次 上野原1: 生藤山  雨降山−和見
    上野原2: 権現山



生藤山

2010.12中旬
コース記録:藤野駅11:15−鎌沢分岐12:00−登里12:30−生藤山13:30(昼食10分)−和田への分岐14:30−和田峠15:15−上恩方16:00

生藤山は笹尾根の東にあり、上野原側からも檜原側からも登ることができ、和田峠につながっている
標高990m、登り口のひとつ、佐野川地区は里山ハイキングのコースになっていた

藤野駅に着くと、適当な時間の和田峠行きのバスがなかったので、駅から歩いた

右は山上に見える集落(佐野川付近)






鎌沢集落は茶畑で有名、「にほんの里100選」にも選ばれている
かつて佐野川地区には甲州裏街道が通っており、旅人や商人で賑わったという


下は登里集落。陣馬山頂からも山腹にぽつんとあるのが見え、結構目につく
陣馬の茶屋のおばさんは、昔から3軒ある、水が出るから高いところでも住めるのだろう、と言っていた


奥多摩や檜原、上野原でときどき見かける山腹の集落だが、檜原で林業に関わる知人いわく、空気の逆転層によるものだという。下の空気と上の空気のぶつかるあたりは暖かく、また山はお椀をふせた形になっていることが多い。逆転層に平らで日当たりのよい土地があれば畑を開けた。なぜあんなに高いところに集落があるのか、というのはそういうところが多いという。
また川沿いに自動車道路の通る現在から見ると、山上の集落は不便に思えるが、かつては尾根がメインロードだった。土木技術が発達している今は川沿いに道をつけられるが、昔は川沿いは狭く土木技術もなかった。たいてい尾根道から各集落へ下りる道でつながっていた。その場合、集落が山腹にあるのは、むしろ便利だった。

かつて移動生活を送り全国を巡回していた木地屋も尾根道を使っていた。「峠の村へ」(飯田辰彦著 NTT出版)の聞き取りでも、尾根道を使って山村から山村へ嫁入りした話が出ている。

下:登里から三国峠へ尾根道を登る





左上:ヤマトタケルが見つけたという甘草水
現在は飲用には適さないとある

軍刀利神社へ下る道を過ぎると三国峠に出た
東に生藤山、西に軍刀利山や熊倉山

右上:生藤山から茅丸、連行峰への尾根は
落葉樹の明るい森

左:醍醐丸から和田峠への下りにあった祠

生藤山山頂の写真や夏のようすはこちら



檜原側の上川乗から浅間峠へ登ってみた(左下)    右下:浅間峠
コース記録:上川乗10:40−浅間峠11:40−熊倉山12:30−三国峠12:50−井戸13:30




落葉樹の尾根道をゆく
右上と左下:熊倉山頂上 966m     右下:軍刀利山   夏のこのあたりのようすはこちら



軍刀利神社奥社

軍刀利神社もヤマトタケルが東夷征伐時に開いた神社
武田信玄が信仰したとある





井戸へ下りる道 ここにも熊出没注意の立て札が

左が軍刀利神社の有名な大桂の木
この桂はパワーのある木だと、友人に誘われて来たことがある





井戸集落    右上は材を貯蔵しているようす


雨降山

2010.12下旬
上野原、桂川沿いから北を見ると、笹尾根の手前にひとつ大きな山塊が見える
中央の山の頂上には大きな電波塔が乗っており、結構目立つ

標高は東の二本杉山から西の権現山まで900m〜1300mほど、二本杉山東は梼原、権現山西は猿橋で谷があるため、独立した山塊に見える(北は奈良倉山などにつながるが南からは見えない)
気になるこの山へ行ってみた

コース記録:新井10:50−要害山北尾根12:00−二本杉山東墓村分岐13:20−雨降山14:30
       和見15:40−瀬淵16:30

左下:新井付近   右下:鏡渡橋への道



通常は用竹あたりから登るようだが
バスの都合もあり、新井から鏡渡橋を渡り
山の中腹にある登下集落へ(左)

奥多摩にも登計と書いてトッケと読ませる
地名があるが、何か意味があるのだろうか

地元の人いわく、お墓の裏から尾根に出る
登山道があるらしいがよくわからない、
山中には猪ワナが仕掛けてられている、
要害山への道が左にあるから、
そちらから行ったほうがよいと言われる


要害山への登山道は明瞭でわかりやすい。登りきると二本杉山へ続く尾根道に出た(左下)

要害山とは逆に、尾根を北へ行く
一応道になっているが、倒木があったりやぶが生え始めていたり、かなり荒れている(右)
道というより、尾根だから歩いている感じ






しばらく行くと、尾根の先が崖状で谷へ落ちていた
最初は道っぽいので少し下りてみたが
その先は完全な崖、どうみても道とは思えない
川まで下っているので、これだけ下りたら登るのもまた大変

尾根先に戻ると、東側に色あせた赤いテープが結んであった(左)
赤テープは山歩きに詳しい先達が他の登山者のために
つけてくれる目印で、こちらを下りればよいのだ

確かにこちらは少し下るだけでまた尾根道が続いている

道の荒れているところでは、この赤テープにお世話になる
本当に感謝




針葉樹の人工林が多くなり、道もクリアになってきた
そのまま二本杉山方向へ尾根道を進んでもよいが、名前に惹かれていったん墓村集落(下)に下りてみた



ごく普通の山村だった

再び、山塊の尾根へと登る






二本杉山908m、寺入山1028mを経て
雨降山1177m頂上
雨降山頂上手前に電波塔があった



さらに東にゆけば権現山だが、
権現山では5月3日に例大祭が行われ、お札を配るという
権現山へはそのときに行ってみることにして、今回は和見集落へ
権現山の神社はこの和見集落が守っているとのこと






左上:雨降山から下る登山道が
林道に出たところ

林道でなく山中を行く古い登山道もあるが、
その分岐点にも下のほうで林道と交わる出口にも
”道が荒れて危険”と立て看があった

和見へ続く林道沿いに、数十メートル高枝打ちされ
まっすぐ伸びた針葉樹の美林が続き、見事だった
左下:沿道に並ぶ材

右下はススキを束ねたもので
夏、サトイモのマルチに使うという






和見集落は畑をきれいにしていた
最近あちこちでよく見かける荒らしている畑がなく、どこも草刈され手入れされている
バス通りから一番奥まった不便なところにあるように見えるのに、元気な集落だ
それだけ共同体の束縛も強いのかもしれないが、感じがいい



右上:増原へのみち

hidari.gif 檜原3上野原2 migi.gif


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