秩  父  4
伊豆ヶ岳 秩父高原



正丸峠−伊豆ヶ岳−子の権現  2016年3月上旬

コース記録:正丸駅11:50−12:40正丸峠12:45−小高山13:00−伊豆ヶ岳13:25−古御岳13:45−高畑山14:05−中ノ沢頭14:25−天目指峠14:40−15:25子の権現15:35−吾野駅16:45

 秩父地方の地図を見ているうち、寄居の北西あたりから正丸峠、伊豆ヶ岳、子の権現を経て下名栗の久林まで一気に尾根歩きできるなと思った。ただ、夏は暑くて低山歩きは厳しい。冬は朝早く起きるのが辛い。遅い出発だけど、とりあえず歩けるところを歩いてみよう、とまずは正丸峠へ行ってみた。
 左下:正丸駅 一緒に下りたのは中高校生二人のみ    右下:初春の大蔵山集落






左上、左:この冬も関東には重い雪が降り、
東京でも積もった
雪害でバキバキ折れた杉をあちこちで目にする
生生しく縦に裂けた木も多い

左下:正丸峠

右下:正丸峠から 西の武川岳方向
うっすらと雪が積もっている






 正丸峠からは尾根道。気温は適度に低く歩くのにちょうどよいが、雨がぱらつき木についた氷が降ってくる。傘をさして歩く。東側植林西側落葉樹の森。
 尾根道も雪害木が目に付く。そもそも間伐がまだなのか、ペンシルにように細い木々が密植している(右上)。里山ボランティアをやっている身としては、なんだか練習で間伐したくなってしまう(^^;)でも秩父だと交通費代かかるなあ・・・(汗
 左下:西の武甲山へ連なる尾根などが見える   右下:小高山





 左上:伊豆ヶ岳頂上850.9m   右上:西の湯ノ沢集落方向を望む
 左下:古御岳830m このあたりは木々にうっすらと雪が積もっている





 右上:高畑山695m
 ここで正丸駅以来初めて人(ハイカー二人)に会った
 下:なんか面白い形の鉄塔





 左上:中ノ沢頭622m   右上:天目指峠
 奥多摩や秩父でときどき見かけるXXサス、ザス(指)という地名は、焼畑を意味する地名だという
 左下:このあたりは檜林。杉は自分で枝を落とすが檜は落とさないので枝打ちしないとボサボサして見える。ここも練習で枝打ちしたくなる・・・





 子の権現に到着。大きな寺で信仰を集めたお寺らしい。ハイカーやお参りする人が入れ替わり立ち代りやってくる。親族のために足腰守りを購入
 右下:逆光だが吾野側の入り口に派手な仁王像が立つ





 右上:青場戸集落に下りてきた  左下:昔の土壁内の骨組みのようす
 右下:空家の多い集落だが、茶屋はやっていた。のんびりハイクのとき寄ってみたい古民家の茶屋





 左上:あいかわらずの雪害木(曲がっている木)   右上:里の道 
 集落には空家が目に付くが、周囲はきれいだった(冬ということもあるかもしれない)。同年夏、北アルプス歩きで信州の廃村に近い限界集落を通ったとき、東京や埼玉の山村は全然ましだということがわかった。長野の限界集落はレベルが違う。家の回りも田畑も草茫々、草木に埋もれ山に戻りつつあった。大多数が廃屋の中、まだ人の住む家がぽつりぽつりとある。最近里に動物が出るようになったのは、草刈をしなくなり山と里の境界が薄れたからだとニュースでよく見るが、これでは熊も猪も見分けがつかないだろうと感じた。



波久礼−秩父高原  2016年3月下旬

コース記録:波久礼11:45−小林12:15−風布12:50−賽神峠13:40−釜伏14:00−高中14:13−平草14:23−二本木峠15:10−秩父高原牧場15:50−粥仁田峠16:00−朝日根16:30−槻川出会い17:25−落合17:45−奥沢バス停18:00

 寄居から下名栗まで秩父里山尾根歩き第2弾。山村のようすを見ながら歩きたいので、寄居北西、波久礼駅から里山山腹に点在する東秩父村の集落を通りつつ、歩いてみた。
 左下:秩父鉄道波久礼駅   右下:寄居橋





 左上:荒川  右上、左下:川に近い金尾集落の春(標高120-140mほど)





 しばらく山道を登ると小林集落に出た(標高200-300)。このあたりは風布集落とともに、みかん農家が多く特産らしい。急斜面に段々畑が広がる。みかん狩のできる農園もあちこちに見かけた。





 風布集落への道





 風布集落の入り口にあった琴平神社には、秩父事件顕彰碑と秩父事件追念碑があった。風布集落からも全戸が参加、明治17年10月31日ここ琴平山に集結し夕方下吉田の椋神社に向かったという。秩父事件そのものは群馬長野の一部の農民も含め1万人が参加して11月1日に発生、政府側は軍隊を投入して鎮圧した。風布組と呼ばれたこの地の人々は規律正しく勇敢に戦ったという。追念碑は秩父事件百周年を記念し有志が、顕彰碑は秩父事件百十周年を記念しJR東労組が平成6年に建立したもの。






 風布集落の春
 やはりみかん畑が広がる

 左上パッチワークのように見える里山は、
かつて桑畑だったり焼畑地だった山だろう

 左:風布集落で見かけた、空き缶を利用した風車

 こういう風流を楽しむ生活の姿勢はいいなあと思う

 今、買ってきた物に囲まれてはいるけれど
 雑に生きている人が多いから







 左上:道沿いで見かけた炭焼き釜の跡  右上:賽神峠
 ここまでは集落を通る山腹道だったが、ここからほぼ尾根道になる。初春とはいえ、晴れて日に当たりながらアスファルト道を歩くとけっこう暑い。右下:手前、山中に開けた集落は阿弥陀谷





 左上:釜伏あたりから登谷山を望む メイン道は尾根へ登るが、ここは集落を通る山腹道を歩き高中へ向かう     右上、下:高中集落
 山村はどこも過疎化が進んでいるだろうが、それでも埼玉や東京の山村はまだまだ人が住みきれいにされている。同年夏、長野の限界集落を見てレベルの違う過疎化を見た。文字通り田畑家屋は草木に埋もれ山に返りつつあったのだ。





 上下:平草 ここもきれいな集落。民宿もあり、若者を見かけた。このあたり標高400-500m。





 高原牧場を見てみたかったので、集落歩きはこのへんにして尾根に戻る。地図では幅3m以上の立派な道になっているが、歩き出すと未舗装で一部草が生えたり路肩が崩れていたり。いちおう車が通れる幅はあるが、放置林道のような道でもはや車は通行不能。今回の歩きは山道ヤブ道を想定していなかったので、想定外の道だ。
 右下:尾根のメイン道と合流したところ





 左上:二本木峠(600mくらい) 立派な公園とキャンプ場があった。この里山尾根は牧場があったり公園があったり、埼玉県民の憩いの山になっているらしい
 右上:東側、おそらく熊谷方向を望む
 下:そのまま尾根道を行きます。道の東側(右下)は、地図によれば秩父高原牧場の敷地





 左上:高原牧場前の道 右手(西側)に牧場の店など観光施設があり、大勢の家族連れで賑わっていた(なぜか写真を撮り忘れてしまった)。みな車で来ている。バスなど公共交通機関はない。
 右上:粥仁田峠(国土地理院の地図では粥新田峠となっているが、標識は仁田だった)。尾根道はまだまだ続くが、そろそろ下りないと帰れなくなる。続きはまたということで、朝日根へ下る。
 下:よく開けた山腹斜面に広がる朝日根集落 やはり山がパッチワークのようになっている。ここもおそらく、桑畑や焼畑地だったところに戦後杉檜を植林していったのだろう(この手の話は山梨上野原や高知の山間地その他でよく耳にする)。





 朝日根、皆谷、小安戸と3つの集落を通って槻川まで下る。
 上:朝日根集落内をゆく  下:皆谷付近





 左上:小安戸を下に望む 山上に見えるのは栗和田集落だと思う  右上:小安戸あたり
 こういう山中集落の光景、なんとなく好きだ。
 道路沿いや川沿いに横につながる街村でなく、開けた斜面に点在する家々。いかにも山村



 左上:槻川に下りてきた。この道はバスが通っているが、バスまで時間があるので北へ落合まで歩き、落合で寄居からの道と合流、小川町方向へ奥沢まで歩く。3月下旬になるとだいぶ日も長くなり、6時くらいまで明るい。
 槻川西側斜面上のほうに、栗和田、柴の集落が広がるのが見える(右上)。昔から日当たりの良い中腹に集落があり、それをつなぐ山腹をゆく道があった。小林−風布、高中−平草、朝日根−皆谷−小安戸などに今も残っているが、トラバース道は使わないと消えやすい。東京の桧原村でもかつては集落を結ぶ山腹道があり、馬車も通れる広さだったという。今はなくなっているが、桧原に移住した若者らが探し出し、村おこしの一環として興味ある人を集めてガイドツアーをする計画をたてている。



hidari.gif 十文字峠沢歩き migi.gif


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