小    川    山

 前回瑞牆山に登ったときは、川上村から長野県と山梨県の境尾根を越えて行った。このとき、この県境尾根も尾根歩きできそうだと感じた。
 調べてみると、小川山へのバリエーションルートになっているらしい。読図練習も兼ねて行ってみることにした。

 今回も蕨市の施設わらび山荘にお世話になった。なにせ二泊で2000円と格安、食事も夕食800円、朝昼500円(夕食は1500円のコースもある)。空きがあれば市の住民在勤者でなくても利用可能。
 わらび山荘を基点にすれば、県境尾根をのんびり分断して歩くことができる。



目次:小川山:川上村南沢−県境尾根−小川山

   瑞牆山:川上村南沢−松平林道−不動滝−瑞牆山
   信州峠から清里:信州峠−横尾山−木賊の頭−飯盛山−清里

   奥秩父縦走:1日目奥多摩−丹波天平−サオウラ峠−熊倉山−飛龍山−将監峠−唐松尾山−雁峠
   2日目雁峠−古札山−水晶山−雁坂峠−破不山−甲武信岳−国師ヶ岳
   3日目国師ヶ岳−大弛峠−金峰山−大日岩−瑞牆山荘



県境尾根と小川山(川上村南沢から)  2013年6月上旬

コース記録:1日目:高登谷湖14:05−鞍部14:20−萱ダワ15:25−高登谷湖15:50

 まずは県境尾根を高登谷湖先の鞍部から東(小川山方向)へ萱ダワまで歩き、どの程度の踏み跡、藪山かを確認して、翌日の小川山ピストンの参考とすることにした。

左:信濃川上駅から高登谷湖への道にて
前回来たときは秋だったため一面白菜畑だったが、
今回は一面レタスが栽培されていた

高登谷湖から鞍部(峠)までの道は
こちら中央の地図を参照

左下:鞍部から尾根を東へ入ったあたり
微妙に踏み跡がある

右下:その後も尾根に踏み跡は続いている
笹はまだ枯れており昨年秋よりも歩きやすい




ひたすら尾根歩きが続く
ハルセミがさかんに鳴いている
下:1725ピーク





左上:瑞牆山が見える   右上:萱ダワ到着 思ったよりも藪が深くない
左下:萱ダワから高登谷湖への林道

下:林道から南沢を望む
このあたりはモミだったか植林がなされていた





コース記録:2日目:わらび山荘7:40−高登谷湖7:47−8:25萱ダワ8:35−9:351915ピーク9:40−10:302100mの肩10:40−松ネッコ10:55−展望岩11:20−12:002220mあたり(昼)12:10−12:45小川山12:50−14:35松ネッコ(下り道探し)14:50−14:55(昼&忘れ物をとりに戻る)15:05−15:401915ピーク15:45−萱ダワ16:20−わらび山荘17:00

左:高登谷湖脇の公園 舞台奥に橋幸夫ショーの看板がある。ショーは5/26の山菜祭りに行われたという

高登谷湖から林道を萱ダワへ登る
ハルセミがさかんに鳴いている

左下:萱ダワから尾根に入ったところ
林道終点の鞍部から少し東に入ったところに赤テープがあり、踏み跡が続いている

下:写真のあたりはさほどでもないが、潅木の茂る中、
踏み跡が続く。枝をかきわけながら歩くところも多く、
かなりうるさい。赤テープはけっこうある。





 ところどころ左上のような岩峰がある。岩峰近くは右上のようなヤセ尾根箇所も多い。

 最初の頃、何度か岩峰を巻こうとしてヤブに入り込んでしまった。ヤブは上の空間が空いていても、根元が茂っていると歩きにくい。
 これがわかって以降、下手に巻き道を探さず、基本ピークハントで岩に登り尾根に忠実に歩くことにした。小川山から帰る下りでは、踏み跡探しに慣れたのか、岩峰はどこも巻けるとわかったが、巻くといってもほぼ尾根に忠実で大きく巻けるわけではなかった(楽して大きく巻こうと考えた自分がバカだった。ヤブに囲まれ身動きできなくなること何度か・・・)。

 左:シャクナゲヤブ 枝が跳ね返って体やザックにビシバシ当たる。でも、上半身の空間が茂っているようにみえても、赤テープと足元の空き具合を見て判断する道筋が結局一番歩きやすい。上の空間が空いているから、とシャクナゲなど枝幹の硬い潅木群に足を突っ込むと、にっちもさっちもいかなくなる。
 9時半、1915ピークにて休憩。潅木ヤブにてこずり、予定よりも遅い。
 10時半、急坂と潅木ヤブに心身共にだいぶ消耗したので再び休憩。高度計を見ると現在地は2100mの肩あたりのもよう。まだ松ネッコにも来ておらず、距離にして3分の1も過ぎていない。帰りにかかる時間を考慮すると、できれば小川山には13時まで、最悪でも13時半までには到着しないと戻れない。でもこのペースで単純計算すると、小川山到着は2時半過ぎになる。今日は松ネッコあたりでもう帰るか・・・、と早くも敗退ムード漂う。
 がっくりしつつ、エネルギー注入にshotsを飲みながら今後の予定についてつらつら考える。松ネッコから2220mあたりまでは等高線がゆるやかだ。割とさくさく歩けそうに見える。ここで距離を稼げるかもしれない。まあ、13時15分まで、とりあえず行けるところまで行ってみよう。そして13時15分になった時点で、どこにいようと即座に引き返そう。
 そう決めるとすっきりした。ところでshots、結構濃くて甘い。ウィダーインゼリーのが好きかも。ただウィダーは沢山持つと重い。濃い、ということはエネルギー量も多く即効性がありそうでもある。



 左上:急坂を登り、松ネッコピークに出るところ
 右上:まだチビの針葉樹のヤブもある・・・ しばらくゆるやかな尾根道、さくさく歩ける



左上:展望岩のピーク 道なりにゆくと突如巨岩の上に出た
右上:展望岩から北の小川から千曲川方向を望む 白く見えるのはレタス畑と思われる
左下:展望岩から東、小川山から川上村へ延びる尾根を望む
踏み跡は展望岩の先ではなく、岩を巻く形で続いている(岩の先端は崖)



右上:2220mの肩あたり ここで12時。やはり松ネッコからここまでは傾斜もゆるやかな針葉樹林帯で、距離を稼ぐことができた。どうやら小川山山頂まで行けるかもしれない、と希望が湧いてくる。
左下:山頂直下、さいごに続くしゃくなげのヤブ。2220mまでは赤テープが多かったが、それ以降山頂までは赤テープが少なくなる。ただし道は明瞭なので(それとも見分け慣れただけ?)、歩きはじめの頃のように道をはずしてヤブに突っ込むこともなく、枝をかきわけかきわけ、さくさく登れる。



下:小川山2418m




上:下りの尾根から北西方向、川上村と八ヶ岳を望む
左下:これから下る尾根を望む 送電線手前が1915ピーク

 下りは基本的にさくさく下りることができた。赤テープの設置場所が下りを想定したものなのか、下りのほうが広く見渡せるので赤テープや踏み跡を見つけやすいのか、それとも単に踏み跡見分けに慣れただけなのか、ともかく、赤テープもよく目に付くし踏み跡も明瞭に見える。登りでときどき踏み跡を見失いヤブに突っ込んだことが、こんなに明瞭なのに信じられない、とすら感じられる。

 ただ、松ネッコで下り口を見つけるのに手間取った。登りの際、南西方向から松ネッコのピークに出て、わりとすぐに南東方向へ下りた記憶があった。そこでピークに来たら左手を注意したのだが、見当たらない。
 松ネッコピークは南北に長く延びている。もうちょっと先だったかなと北へ進むと、踏み跡のような跡が左斜面を下りている。ここだったかな、と下りはじめるが、赤テープもないし踏み跡らしき跡もかなり頼りない。さらに北にも南にも、今下っている尾根に平行して東西に尾根が走っている。うーん、これは・・・。南北いずれかの尾根が現在の尾根よりも高くなったら、トラバースしてそちらへ移動する覚悟でこの尾根を下りるか・・・。でもどうも違うような気がする。
 ということでいったん、松ネッコピークに戻ることにした。ピークをもう少し北へ進むが、銀テープなど見覚えのないテープが出現(ピークの先には大双里山があるのでそのガイドと思われる)。大双里山へ行く気はないし、絶対ここは歩いていない、と南へ戻る。
 ここは落ち着こう、といったん座る。今まで八王子の踏み跡里山歩きで、下り尾根間違いは何度か経験してきた。分岐の見落とし、誤った思い込みなどが原因で、気づくと左右に今歩いている尾根よりも高い尾根が延びているのを見て気づいたり、最後まで気づかず下りてしまったり。人里近い里山なら、予定より一本手前の尾根を下りても隣の集落に出るだけで、テヘッ間違えちゃった、で済むが、ここで間違えると妙な沢に出たり広い山中をさ迷うことになりかねない。午前中ならともかくもう2時半、下り尾根を間違えたらやり直す時間はない。ここは絶対、間違えられない。
 最初、あまり早くから尾根探しをすると、南の不動沢方向へ下りる尾根に引き込まれるかもしれない、とピークをちょっと歩いてから探しはじめたのだが、ピーク南端からもう一度探してみることにした。戻って南東斜面からピークに飛び出すあたりより左手を注意したところ、あっさり明瞭な下り口が見つかった。コンパスの方向も南西、間違いない。道は松ネッコピークの南端で南東から南西へ折れていたのだ。

 これで一安心、さくさく下る。途中、2度目にお弁当を食べたところに(お昼を2回に分けたので)高度計を忘れ、慌てて取りに戻るハプニングあり。一瞬、登って戻るのも面倒だし、この後は高度計なしでも問題なく下りられそうなのであきらめようかと考えたが、値段を考え取りに戻った。ところで高度計、今回非常に役立った。普段は登りで今何mまで来た、と励ましor確認の意味でしか使っていなかったのだが、高度計は位置確認に非常に有効なことが今回よくわかった(GPS持っていないので)。
 そしてこの翌日、十文字峠を歩いたのだが、整備された楽勝コースだろうから高度計は不要と考えていたら(それも一瞬取りに戻るのを迷った理由)、一箇所わかりにくいところがあり、結局高度計のおかげで道をはずさずに済んだ顛末があった。取りに戻ってよかったと心から思った次第。

 このあと尾根が南西から西に折れるあたりから1915mピークまでは、岩峰とやせ尾根が多く若干神経を使う。また倒木が多い箇所も歩きにくい。それ以外は踏み跡明瞭、わかりやすい赤テープに助けられ、道を見失うことなく下りることができた。

 萱ダワから林道を歩いていると、オレンジベストをつけたハンターを乗せた車とすれ違った。そういえば朝も、高登谷湖周辺でオレンジベストを着て猟銃を持った老人らを見かけた。
 宿に戻って聞くと、レタス苗を鹿が食べてしまい、皆困っている、それで駆除に出ているという。また今年は雨が少なく野菜が育たず、農家が困っているとの話も聞いた。



コース記録:3日目:わらび山荘7:45−高登谷湖先の峠8:12−石コツ8:40−夕日アタリ分岐9:05−信州峠9:25

 小川山から信州峠への県境尾根、今日は最後に残った高登谷湖先の峠から信州峠間を歩く。標高も低く岩場もなさそう、道迷いも尾根の角度さえ注意すればまずないだろう、と楽な気持ちで行った。

左:鞍部から西への登り。ピンクテープや赤テープがところどころにある。

左下のような明るい尾根道を西へ行くと、やがて北東から南西へ延びる尾根にぶつかる。ここを尾根伝いに北東へ、さらに折れて北西へ向かう

右下:これから向かう北西に走る尾根を望む







左上:かまぼこ型の見通しのよい尾根道   右上:石コツ 岩や石がごちゃごちゃあるところ。これはあまりよい写真でなく、もっと大きな岩もあって他のブログにそうした写真がある
左下:石コツの先は多少岩の多い尾根。このコースでは、ここ以外は広く歩きやすい尾根

 石コツから南西へ坂を下りると広い鞍部に出る。ここから先は、除伐作業がされていた(右下:伐採跡)。このあと、再び見通しのよい広い尾根で気持ちがよい




左上:人の手の入った美林  右上:尾根に並ぶ境界杭ぞいに道が続く
左下:さいご笹原をぬけると信州峠の石碑脇から車道に出た。この石碑は、長野県川上村の標識の南、道路の東側にある。
 この日のコースは基本的に危険箇所もなく歩きやすい。ハルセミのさかんに鳴く道だった。また3日間を通じてこの県境尾根では誰にも会わなかった。



 右上:信濃川上への道 レタス畑が広がる
 レタス苗を植えているおじいさんが声をかけてきた。中国人労働者も多い。途中、鳥獣駆除のステッカーを貼った車が停まり、車の脇で何人かが「大勢で巻き狩りしないとだめだ」と話している。鹿駆除の話らしい。

 ところで踏み跡とは、どのくらいでつくものなのだろうか。森林ボランティアで入っている桧原村の人工林急斜面では、月に3回、3〜5人が1往復する程度で踏み跡どころか明瞭な道になった。多少、ところどころ谷側に切り捨て間伐材を渡して土留めや道のガイドにしたり、山側をトビで削ってならしはしたものの、きちんと道普請をしたわけではない。
 意外に数日か、ひょっとしたら一週間に一人歩くくらいで、いやもっと少なくてもみな同じところを(尾根などの理由で)歩くなら、自然踏み跡がつくものなのかもしれない。



hidari.gif 瑞牆山信州峠から清里 migi.gif


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